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発達障害の診断をうけるべきか? 小児リハビリの療法士がズバリお答えします。

まずはここから!小児リハを学ぶ

 職場で野球を子どもが習い始めたという話をしたら、別の学校でお子さんが少年野球に入っている人がいました。さらに話をしていくと、今度その小学校のチームとわが子のチームが対戦するそうな。
 不思議なつながりを感じた瞬間です。

 どこかの誰かとつながっている どうも、ゆーです。
人との出会いは不思議なものです。このブログを見ていただいてる方とも、もしかするとどこかでつながっているかもしれませんね。

 さて、今回は「発達障害の診断をうけるべきかどうか」これについて、小児リハビリの療法士という立場から、わたしの率直な意見を書いてみようと思います。

ここからの話は、私個人の意見です。最終的なご判断はご本人、ご家族に委ねます。
これを踏まえたうえでお読みください。

発達障害の診断をうけるべきか?

ゆー
ゆー

診断は、受けるべきです!

結論から書きましたが、受けるべき理由は主に3つあります。

・適切な支援を受けることができる
・時に、命に関わるような重大な疾患につながる可能性がある
・将来、子供自身が自分に出された診断名を理解し、自分でコントロールできるようにするため

適切な支援を受けることができる

これは、診断名をもらうことで使える医療サービス、福祉サービスがあるからです。使えるものは有効活用していきましょう。サービスを使う利点としては、専門職から的確なアドバイスをもらえたり、相談できることもありますが、同じようなおこさんをもつ親同士が知り合うことができると、捉えることもできます。同じ悩みや先輩ママに相談できるチャンスが増えます。なにより支援の手やお母さん同士のつながりによって「孤独」から守ることができます。
 子育ては、お母さんひとりでしなくても良いのです。社会全体がそれを支えるためのシステムがあります。それを活用するためのツールとして診断名を利用しましょう。

時に命に関わるような重大な疾患が見つかる可能性がある

 私自身、恩師である大井先生の診察に同行し、多くのお子さんの診察を見てきました。その中で、発達障害だと思って受診しMRI(脳の画像診断)を行ったら、脳の腫瘍が見つかったというケースがありました。ごくまれなケースでしたが、こういったこともありうるわけです。早期発見、早期治療につなげるためにも、医療機関に相談するメリットはおおきいのではないでしょうか。

子供自身(自分自身)が発達障害を理解する手助けになる

 子供自身は、自分の特性と一生涯付き合って生活していくわけです。そのためにうまくいかないこと、精神的につらくなることも出てくるかもしれません。そんな時に、自分自身の診断名について理解していることで、自分の特性を理解し、必要があれば自分で医療機関に出向いて相談したり、お薬をもらうなどの処置ができるようになるかもしれません。
 親の心情はわかりますが、お子さん目線で考えてみてください。なんでこんなにうまくいかないんだろうという原因が分かるだけでも安心できませんか?
 それがわかれば、「最近、集中できないな」「おちつかないな」といったとき、医療機関を自分で受診し適切な投薬をしてもらうなど、自分の体調と向き合うことができます。
 自分の健康管理を自分で行うためにも、診断名というものが明らかになっていたほうが良いと思います。

ママ
ママ

そうはいっても、診断をうけることによるデメリットはないのでしょうか?

診断を受けることによるメリット・デメリット

 診断を受ける事でのメリットとデメリットをリストアップしてみましょう。

【メリット】
・医療、福祉サービスを受けやすくなる
・学校や園での支援が受けやすくなる
・行動を引き起こしている要因がわかる
・理由がわかって安心できる

【デメリット】
・レッテルを貼り付けてしまう場合がある
・こどもが自分のことを知った時にショックを受ける場合がある
・両親、あるいは親族(おばあちゃんやおじいちゃん)が受け入れられない。

ゆー
ゆー

ショック、不安、受け入れられないといったものは、当然だれにでもありうる感情です。
デメリットとかきましたが、けっして悪いことではありません。その気持ちに共感しながら、きちんとした知識と障害について理解をすることが大切です。

医療現場での診断名は共通言語の意味を持つ

 この診断名というものについて、医療現場ではたらく立場から、それがどのような意味をもつのか解説します。

医療関係者の共通言語としての診断名

 医療機関には医師を筆頭に、看護師や療法士など様々な職業の人が働いています。これら多くの人に、その都度お子さんの状態を説明すると時間がかかってしまいます。でも、「自閉症スペクトラム」、「ADHD」という診断名を使うことで、ある程度行動面や症状を推測することが可能になります。それが、共通言語という意味合いです。この診断名という言葉は最小限の情報しかありませんので、そこからさらにお子さんの詳しい状態を観察なり、評価していくというわけです。

診療報酬を算定するための診断名

 病院というところは、医療保険制度に基づいき国が定めた金額でお金をもらっています。当然ながら、病気ではない人からお金をいただくことはできません。
 そこで必要となるのが「診断名」です。病院では「算定病名」とも言います。つまり、お金をいただくための、ひとつの名前という意味合いがあります。

ゆー
ゆー

診断名は、医療サービスを受けるための情報であり、またお子さんを知るための最小限の情報です。
診断名が、その子のすべてではありません!

発達障害は治る?

 治る、治らないをどういった視点から見るかにもよって変わってきますが、診断名という視点からみると、発達障害の診断基準からはずれれば当然、診断は付けられなくなります。
 普通の病気でも、「咳」「鼻水」「熱」が出ていれば「風邪」と診断がつくでしょう。でも、それら症状がなくなれば「風邪」ではなくなりますよね。

 お子さんが成長し、しだいに診断基準となる症状が見られなくなってきた場合は、治ったということができるかもしれません。しかしながら、その特性としてはお子さんのなかに残る、一つの個性として存在する可能性もあります。そういった場合に、治るという表現が適切ではないかもしれません。

ゆー
ゆー

適切な支援、環境調整、そして周囲の人の理解によって、症状は緩和していきます。

まとめ

 しかしながら、発達障害に対する一般的な人の理解や偏見はいまだに存在していることも事実です。ときに診断名がついた事で、理不尽な扱いを受けたり、理解されずに誤解をまねくようなこともあるかもしれません。だからこそ、わたしは社会全体の発達障害に対する捉え方や理解を変えていきたいのです。今後もさまざまな発信を続けていきたいとおもいます。みんなで一緒に学んでいきましょう!

お読みいただきまして、ありがとうございました。

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