四男の借りてきたユニフォームを洗濯して干しました。ちいさな、ちいさな野球のユニフォームですが、どこか大きな決意とやる気を感じたような気がしました。気のせいかもしれません。
楽しそうな姿が印象的 どうも、ゆーです。
やると決めたら、形から入りたい私です。いろいろ道具を買いそろえようと思います。
ひみつの観察ポイントシリーズも、第5弾です。このシリーズの最終回と言っていいかもしれません。
こちらも合わせて読みたい!
・病院では教えてくれない、小児リハビリひみつの観察ポイント①
(待合い~部屋移動まで)
・病院では教えてくれない、小児リハビリひみつの観察ポイント②
(部屋に入った瞬間)
・病院では教えてくれない、小児リハビリひみつの観察ポイント③
(遊びを選択する)
・病院では教えてくれない、小児リハビリひみつの観察ポイント④
(遊びを観察する)
今回は小児リハビリが終わったところからです。といっても、重要なポイントが早速きます。
これに全てかかっているといっても過言ではありません。
遊びを終わりにすることができるか
実に簡単なようで、子供たちにとっては難しい。終わりの時間を伝えてはいますが、それでも遊びたいのが子供というもの。スムーズに終わりができるのか、働きかけが必要なのか、それはどのように終わりにするのか等を観察してみましょう。
・声掛けやスケジュールで終わりにすることができるか
・状況判断を促して終わりにできるかどうか
声掛けで伝わるかどうか
言葉の指示が入るお子さんや、時計を読むことができるお子さんは、事前に時間を決めたりします。声掛けで終わりにできるお子さんもいますし、自分で時計を気にしながら遊ぶようなお子さんもいます。こういったお子さんは、言葉の理解ができること、時間的な見積もりがある程度備わっていると推測できます。
ヒミツの観察ポイント
時間管理やスケジュールを立てて遊んでいるお子さんには、あえて終わりの時間になってもセラピストから働きかけないこともあります。その時、お子さんがどう行動するのかを観察します。
状況判断を促して終わりにできるかどうか
時間の見積もりができない小さなお子さんや、言語指示が入りにくいお子さんにはどうしたらよいでしょうか?
・ジェスチャーやサインを利用する
・「片付け」をはさんで、終わる状況を作り出す
いきなり終わりにせずに「片付け」をはさんで、そろそろ終わることを匂わせていきます。つまり、状況判断をうながすということですね。片付けをしつつ、ジェスチャーなどで終わりを告げたりすることもあります。このときのお子さんの反応を観察していきます。状況をみて行動できれば、普段の生活でも指示を伝えるヒントになりますね。
それでも、遊び続けるお子さん
セラピストが片付けを促しても、逃げて遊び続けようとするお子さんがいます。こういった時は奥の手を使います。まずは、セラピスト自身が物を片付ける様子を見せます。お子さんは、だんだん片づけているなぁと雰囲気を感じ取ります。お子さんがセラピストを見始めたらチャンスです。
片づけてほしいものを、直接手渡します。そうすると、たいがいのお子さんは理解して片付けをし始めます。そしたらこっちのもんです。つぎつぎにおもちゃを手渡して、片付けをしてもらいます。
どんな時も、お子さんの様子から目を離さないことが重要です。
物をどこに置いたら良いのかわからなくて、片付けができない場合は、セラピストが指定する位置に戻してもらうでも良いですし、簡易的に箱を用意して、とりあえずこの中に入れるということを片付けとしても良いと思います。
終わりの時間を明確にする手段
それでもなかなか終わりの時間が伝わりにくいおこさんには、タイマーなどの利用も考えます。
でも、目覚ましのタイマーみたいに強制的に「おわり!」って感じがして、自分があまり好きではない。タイマーをつかって片付けの時間を知らせるはありです!
私自身の小児リハビリのあり方としては、タイマーなどの道具を使うときも、セラピストからではなく自発的に使えるようになってほしいという思いがあります。強制的に終了ではなく、あくまでもお子さん自身で終わりにできるように導くことが重要であると考えています。
だからこそ、お子さんの「おわり」に対する反応をしっかりと観察する必要性があるわけです。
すこし時間的に余裕をもって、片付けという行動と終わりということをむすびつけていったほうが、片付けもできて一石二鳥な気がします。
終わりの時間はしっかりと守る!
いくら手を尽くしても、それでもなお、もっと遊びたくて泣いてしまう、ダダをこねるお子さんがいます。こういった時は、グッと気持ちをこらえてひとつの心の軸に従います。
終わりの時間を守る
もちろん、こどものためということもありますが、病院ではすきまなく予約を埋めていることが多いため、遊ぶ時間の延長を許してしまうと、次の方に影響が出てきてしまいます。病院ではけっして言わない、ヒミツの部分です。でも、事実です。
おこさんには、時間を守るというルールをこういった場所で学んでもらうことも、ひとつの訓練的な意味があります。「あそびたい」でも「時間が来たからあそべない」という心の葛藤を経験するということが大事です。社会にでたら、そういった場面はたくさんありますからね。
こころの葛藤もまた、ひとつの経験であるととらえています。
あと一回は、一回じゃおわらない
ここで気をつけたいのが、「じゃあ、あと一回ね」といった曖昧な許可はこどもを混乱させてしまいます。たまたま、時間があってもう一回くらいできるかもしれませんが、次回はその「もう一回」ができないかもしれません。そうなると、子どもはこの前は許可したのに、今回は許可してくれないの?って混乱してしまいます。
終わりと決めたら、こちらも譲らないという強い意志を持っている必要があります。
大泣きしても、信頼関係があれば大丈夫!
ここからは実際に私が体験した話です。
ある日のこと、小児リハビリを終わる時に大泣きされてしまいました。理由は、もっと遊びたかった。それはもう、みんなに心配されるくらい泣きました、床でバタバタしていました。おしても、ひいても、部屋の前から動きませんでした。
しだいに、パニックに近い状態になったので、「部屋」とか「その中にあるおもちゃ」がさらに刺激になっていると考え、抱っこして車に移動しました。その考えは正解だったようで、すぐに落ち着きました。
さてお子さんが帰った後、わたしは心配しました。「今回の出来事がトラウマになって、次来た時にリハビリを嫌になっていたらどうしよう」って。
あれだけ大泣きしたおこさん、しかもちょっと無理やり部屋から移動しましたから。
次のリハビリの日が来ました。わたしはとても心配していましたが、お母さんの一言で救われました。
「前回あんなだったけど、今日ここ(病院)にくること楽しみにしてたんです」
そこには、満点の笑顔のおこさんがいましたよ!
ホッとしました。しかも、その日の終わりは、とてもとてもスムーズに終わることができたんです。
成長を感じた瞬間です!
まとめ
きちんとお子さんの気持ちに寄り添い、遊びたいという気持ちを受け取りながらも、終わりの時間は守る、一回でも譲らない態度を見せることはまったく問題ありません。むしろ、お子さんにとって成長につながると感じます。
ここに至るまでには、お子さんの特性を理解し、十分にお子さんを観察したうえで、適切な対応方法をとることが求められます。5回にわたるシリーズでしたが、この話が皆さんの子育てや支援のお役に立てれば幸いです。
子育ては忍耐!!
コメント