わたしはこのブログを始めるにあたって、半年間毎日投稿を目標に書き続けてきました。
そして、ついに。その目標を達成することができました!!
やればできる子 どうも、ゆーです。
目標は目的を達成するための、ひとつの道しるべにすぎません。でも、その達成感は自信となり、新たな道につながっていきます。
そんな記念回は、わたしの小児リハビリの根底をなす軸となる部分をお話したいと思います。
私の恩師である大井先生の論文から、子どもの才能を伸ばすコツと好きな事を行うメリットについてお話したいと思います。
あなたは、なにか子供に経験させたい、ならいごとを上達させたいと思ったことはありませんか?
この記事は、よりよく才能や能力を伸ばすコツがわかります。
こんな方におススメ!
✧٩(ˊωˋ*)و✧
・子どもの才能を伸ばしたい!
・子育てに悩んでいる
・能力を最大限に活かしたい
あなたにとって、子育ての教科書になれば幸いです。
子どもの才能を育てるコツ
結論から言いますと、子どもの才能をそだてるコツは、
「うれしい」「楽しい」
プラス面の感情・ポジティブな感性をそだてる事!
実に簡単なことかもしれませんが、これには科学的な理由があるのです。
プラスの感性から話を進めていきましょう。
大井先生の「感性スケール」
人にはいろいろな感情があります。
・うれしい、楽しいというプラス面の感情=ポジティブな感性(プラスの感性)
・つまらない、面白くない、悲しいというマイナス面の感情=ネガティブな感性(マイナスの感性)
大井先生はこれら感性には段階があると述べ、「感性スケール」という表にされました。
これをみると、たとえばポジティブの感性(プラスの感性)は、レベル1のうれしい、たのしいということから始まり、徐々によろこびや自信、そして幸福感まで育っていきます。
ぎゃくに、ネガティブの感性(マイナスの感性)の場合は、不安やつまらないということから始まり、悲しみや嫌悪感、失望、そして絶望感までさがっていきます。
引用元のアンパンマン育成ドリルはコチラから詳細を見ることができます。
子どもの才能を伸ばすためには、このポジティブな感性のレベルをどんどん上げていくことが重要となってきます。その理由を次に説明します。
才能の芽生えはポジティブな感性から生まれる
この感性はどのように発達に影響するのでしょうか?
子どもの能力や才能の芽生えは、神経細胞(ニューロン)がネットワークを作り出すことで成長していきます。この時のニューロンの回路がもっとも結びつくときが、さまざまな感覚情報をポジティブな感性をもってうけいれたときとされています。
子どものニューロンのネットワークは、ポジティブな感性の向上とともに発達・成長していくと論文では述べられています。
また、ポジティブな感性がレベル+3まで成長できれば、幼少期は十分であると述べられています。
この「楽しい」 「うれしい」 といったことをいかに見つけるかが、育てるときのポイントとなります。そのためには、いろいろな経験をさせることも大切です
・子どもの脳の回路は、感覚をポジティブな感性をもって受け入れたときに、もっとも発達する。
・幼少期はポジティブな感性がレベル+3まで成長できれば十分
脳の神経ネットワークをよりよく伸ばすために、ポジティブな感性はもっとも重要な要素となります。
「すきこそもののじょうずなれ」は科学的に正しかった!
才能の芽生えは、ポジティブな感性によって強化される
ポジティブな感性 がつくる正のスパイラル
人間には数多くの脳細胞が存在し、それがネットワークを築き上げています。このネットワークの繋がり方は、千差万別、まさに人それぞれです。
たとえば、「リンゴ」という単語を目にしたとき、あなたは何を想像しますか?
なにを想像する?
・味
・色
・形
・リンゴの料理
・リンゴの育て方
などなど
人それぞれ、考えることは違ってきます。今までの経験によってつくられた脳のネットワークがちがいますから、当然想像するものも違うわけです。これを「個性」ともいいます。
つまり、どのような経験をしたかによって、ネットワークはどんなものにでも化けることができます。脳細胞のネットワークは無限の可能性を秘めています。
生まれたばかりのあかちゃんは言葉をしゃべりませんが、成長していくにつれて言語を学習していきます。日本語に触れる機会が多ければ日本語を覚え、英語に触れる機会が増えれば英語をしゃべります。あかちゃんの脳は未経験のフラットな状態からはじまり、そのネットワークをどのように作っていくかによってどんな言語も話せるようになるわけです。
人間はいろいろな感覚情報を材料にして、物事を捉え判断して行動に変えていきます。経験したことは記憶をつかさどる「海馬」という脳の部分にもおくられ、どんどん蓄えられていきます。
好きなことや興味があることになると、この一連の流れが活性化し、より強固にネットワークを築きげていきます。さらに、すきなことですから何度もやりますね。たとえば原っぱのなかで、特定の場所を何度も通ると、いずれ道ができるように、脳という原っぱのなかで同じルートを繰り返し通ることで、ネットワークの道ができあがり、より早く、より効率的に、よりよい行動を取るようになっていきます。
ネガティブな感性が作り出す負のスパイラル
これが「いやだ」「きらい」「こわい」などのネガティブな感性がもたらされるとどうでしょう。
脳のネットワークは感覚などの情報をシャットダウンしてしまいます。
当然ながら、記憶に送られる情報も少なくなります。情報が少ないので覚えられなかったり、うまく行うことができません。上手にできなければ、面白くありません。叱られれば悲しい気持ちになります。
それがさらにネガティブな感性となって負のスパイラルに落ちていきます。こうなると、いくら練習しても上達しなばかりか、モチベーションもさがり、自信もなくしてしまいます。
才能を伸ばすためには、神経ネットワークをよりよく伸ばすことが必要です。
そのためにはポジティブな感性をそだてる環境が重要となります。
興味の芽生え、個性の芽生えを見つける大井式スキッパー
どんなことにも「向き」、「不向き」があります。たとえば、あなた自身のことを考えてみてください。子どもから大人になって今もなお続けているものに、いやな事はありますか?
学校などでしょうがなくやることはあっても、大人になってからは自分でやるということはあまりしないと思います。そう、不向きのものは自然にやらない選択をとってきました。
だから、子どもに自分がしたいことを選ばせてあげてください。好きな事は、親に言われなくても続けますし、ぐんぐん伸びていきます。
そこで、子どもの向き、不向きを知る方法が大井先生が開発したOi-SkiPAという検査法です。
合わせて読みたい
子育て・支援の考え方が180度変わる!大井式SKiPA徹底解説①
子どもを支える「自信」という土台
「すきなこと」をやるメリットはポジティブな感性を育み、「個性」と「自信」を作り上げることができます。
この「個性」と「自信」は、やがてお子さんを支える大きな土台となるでしょう。壁にぶつかったとしても、「自信」があるお子さんはこの土台をつかって、きっと乗り越えられるはずです。自分の個性が確固たるものになれば、それを活かして社会で活躍することでしょう。
この自信や個性は、
大人になっても、高齢者になっても、残り続けます!
ポジティブな感性と新しいリハビリテーション
このポジティブな感性という考え方を用いると、小児におけるリハビリテーションの見方がガラッと変わります。
【従来の小児リハビリ】
苦手な事や困っていることを解決するためのリハビリテーション
【新たな小児リハビリ】
子どもの興味の芽生えを発見し、それに対するポジティブな感性をそだてるリハビリテーション
子どもの興味を引き出して、その興味の芽生えを的確に見つける事です。そして、その芽生えに対してポジティブな感性を育む環境を整えることが、小児リハビリテーションにおける新たな役割です。
問題点を見つけるのではなく、出来る事や興味の芽生えを見つけ、それを最大限に伸ばしていく!
まとめ
なにか子供に経験させたい、ならいごとを上達させたいとおもっているならば、
「うれしい」「たのしい」「大好き」
これがとても大事になります。なにか覚えるために厳しさが必要…ではありません。少なくとも、脳科学はそれを否定します。こわさや嫌悪感を助長しては逆効果です。習い事だけでなく子育ても同じことです。できる限り子どもたちのポジティブな感性を育めるようにしていきましょう!
たとえ何か壁にぶつかっても、ポジティブな感性が育っていれば乗り越えられます。ポジティブな感性をそだてることは、その子の自信ややる気をも育てるのです。
引用文献
・大井静雄:”発達脳経年成熟因子”の概念の提唱と「幼児の”個性”と”適性”評価スケール」(Scale for kid’s Personality & Aptitude [Oi-SKiPA])の開発.サピエンチア 聖トマス大学論叢 48: 49-62, 2014
・大井静雄監修:アンパンマン育脳ドリル: 小学館: 2013
・秋山雄太、大井静雄他:新たな小児リハビリテーションの方法論の提唱-患児の個性趣好及び個性評価(Scale for Kid’s Personality & Aptitude:[Oi-SKiPA versionⅠ.])に基づくテーラーメイド・リハビリテーション-.Journal of kid’s Brain Science.vol1 No.1 66-73.2018
コメント
[…] 以前紹介した、感性スケールを覚えていますか? (子育てアップデート 子どもの能力・才能はポジティブの感性から!) […]