前回は、大井先生が監修された育能ドリルを紹介しました。そこで述べたのが大井式SKiPAです。
(前回の記事はコチラ)
今回から数回に分けて大井静雄先生の考案された大井式SKiPAについて解説していきたいと思います。
(前回の記事はコチラ)
今回から数回に分けて大井静雄先生の考案された大井式SKiPAについて解説していきたいと思います。
大井式SKiPAの正式名称は、
「幼児の“個性”と“適性”評価スケールScale for Kid’s Personali-ty & Aptitude:[Oi-SKiPA]」
です。
大井先生はこのスケールを作成するにあたり、ひとつの概念を提唱されました。
それが「発達脳経年成熟因子」です。
発達脳経年成熟因子とは「成人期に発揮される技能,一人ひとりの能力」は,すべて脳のなせる業であり,その能力の根底には,幼若期・幼少期の個性が極めて重要な要因となりうるものである」とその論文で述べられています。
ようするに、大人になって発揮される能力の根底に、小さい頃の好きな事、興味があること、得意な事が極めて重要な要素となっているということです。
また、Oi-SKiPAの後方視的分析によって小さい頃の好きな事と大人になってからの職業や趣味と関係性があることがわかりました。
このことから、小さい頃の好きな事から将来の職業がある程度推測できるとしています。
だから、小さいころの好きな事や興味があることをスケールで調べようということですね。
そして、だれでも簡単にそれを調べることができるように開発されたのが、Oi-SKiPAということになります。
リハビリを行う専門職の立場からすると、発達障害の実践医療の中で用いられた発達検査はお子さんの知能指数や認知機能の実態把握に重要ではありますが、そのお子さんの適性や個性に着目した評価法は少ないのです。
また、小児リハビリテーションはいま困っていることと、将来的にどのように成長していくのかを踏まえて、長期的な予測や目標を立てて行われます。お子さんが将来どのような道を歩んでいくのかは、セラピストだけでなくご両親にとっても大きな関心ごとの一つですよね。Oi-SKiPAはそれを知ることができます。
このような意味からもOi-SKiPAは極めて重要な評価・検査のひとつと解釈できます。
すこし難しい話もしましたが、ようするに子どもの頃がとても重要だよ、だから何が好きかを調べましょっていうことです。
お読みくださってありがとうございました。
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