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もっと支援する!「感覚探究」の特性をもつ子どもたちへの具体的支援策(身辺処理偏)

感覚探究の子どもたちへの支援 もっと知りたい小児の知識

感覚の鈍感さを持つ子どもたち

その中で、鈍感さに対して能動的に行動をする子どもたちの特性を「感覚探究」と呼びます。

この能動的に動く子どもたちをどのように支援したらよいのでしょうか?

今回は、日常生活動作や身辺処理に焦点をあてて、紐解いていきます。

感覚鈍麻の代表格「低登録」の子どもとも若干共通するところがありますので、詳しくはこちらの記事も参考にしてください↓

感覚探究の身辺処理を感覚から支援する

聴覚からの支援

子どもが特に興味を示す音や楽器を使うことで、活動に集中させることができます。

オーディオガイド

 感覚を求める子どもたちには、感覚を満たしていくことが重要です。

 身辺処理を行う際に、子どもと「今何をしているか」を話しながら行うことで聴覚に刺激をあたえることができ、行動に集中することができます。

 あるいは、日常の活動を楽しませるために、親や支援者があらかじめ録音した音声ガイドを再生する方法もあります。例えば、「次は靴を履こう!履いたら足踏みしよう!」というように、活動を誘導する内容を録音して再生します。

音の選択や活用

 子どもが特に興味を示す音や楽器を使うことで、活動に集中させることができます。例えば、子どもがドラムや鈴など特定の音に反応する場合、その音を使用して、着替えや食事などの活動をより楽しませるようにします。

 親や支援者が鼻歌や歌を歌う、即興で歌を歌いながら行うのもよいでしょう。

環境音楽の利用

 活動に応じた環境音楽を流すことで、子どもがよりリラックスし、集中できる環境を整えることができます。たとえば、朝の準備には元気な音楽、夜の寝る前の準備には落ち着いた音楽を流すといった方法が考えられます。

 あるいは、周囲の音をとりこめるように、ドアや窓を解放しておくのも方法のひとつです。

視覚からの支援

子どもが興味を持ちやすい色やデザインの歯ブラシやタオルなどを用意することで、日常の活動を楽しませることができます。

カラフルな道具や小物を使う

 自ら感覚を求める「感覚探究」の子どもたちです。

 子どもが興味を持ちやすい色やデザインの歯ブラシやタオルなどを用意することで、日常の活動を楽しませることができます。たとえば、カラフルな動物のデザインが施された食器を使うと、食事の時間がより楽しみになります。洋服などは、明るい色のものを選択するとよいでしょう。

光の動きを取り入れる

 例えば、LEDライトを使って活動に応じた動きのある光を演出することで、子どもの興味を引きやすくなります。手を洗うときに水の流れに合わせてライトを点滅させるなどの方法が考えられます。

 また活動を行う場所に照明を追加する、あるいは色のついた照明にするのも効果的です。

視覚情報を活用する

 視覚の要求を満たすために、目の高さに鏡やポスター、絵などを設置することが考えられます。

 また、活動の時間を視覚的に示すために、色が変わるタイマーやカウントダウンが表示されるデジタル時計を使うことができます。これにより、子どもが次に何をすべきか、どれくらいの時間が残っているかを視覚的に理解しやすくなります。

 着替えや歯磨きなどの手順を写真やイラストで示したカードを作成し、順番に並べて見せることで、子どもが次に何をするべきかを視覚的に理解しやすくします。

 感覚を求める子供たちの感覚を満たし、かつそれを上手に活用する手立てが一石二鳥であり、効果的です。

固有感覚・前庭覚からの支援

あえて家の中に簡単な障害物コースやトンネル、バランスビームなどを作り、身支度をしながら移動を楽しむようにすることで、前庭覚と固有感覚を刺激します。

動く機会を作る

 感覚探究は、その感覚の鈍さから感覚を求めて動き回ることがあります。

 そのため、あえて家の中に簡単な障害物コースやトンネル、バランスビームなどを作り、身支度をしながら移動を楽しむようにすることで、前庭覚と固有感覚を刺激します。子どもは、コースを通って物を取りに行ったり、体を動かしながら準備を楽しむことができます。

 服や支度に必要なものを色々なところにおいて、動く機会をつくりだすのもよいでしょう。

動作を加えたルーティン

 たとえば、服を着る際に、体をひねったり、バランスを取りながら行うことで、固有感覚と前庭覚を刺激します。毎日のルーティンやパターンに変化をあたえることで、感覚をより刺激することができます。

タッチや押す感覚を強調

 身支度の一環として、子どもが物を強く押したり、引っ張ったりする動作を取り入れます。たとえば、朝の準備に引き戸を押し開ける、重いドアを引っ張るなどの作業を含めることで、固有感覚を活用します。

触覚からの支援

手拭いやタオルの質感を変えることで、触覚を楽しめる環境を作ります。たとえば、ザラザラしたタタオルやフワフワした素材の布を使って、手を拭いたり顔を洗うときに触覚を刺激することができます。

質感の異なるタオルや布を使用する

 手拭いやタオルの質感を変えることで、触覚を楽しめる環境を作ります。たとえば、ザラザラしたタオルやフワフワした素材の布を使って、手を拭いたり顔を洗うときに触覚を刺激することができます。

 また、洋服を選ぶ際にも凹凸の多い質感の靴下やシャツをえらぶとよいでしょう。

様々な素材の洋服や小物を取り入れる

 凹凸のある素材や異なる触感の服、手袋、帽子などを使うことで、触覚の刺激を増やします。たとえば、ニット素材のセーターやビロードの手袋を身に着けさせると、日常の活動がより触覚的に楽しくなります。

 あるいは、触覚刺激が入るヘアバンド、リストバンド、ベルトなどのアクセサリーを身に着けるのも工夫の一つです。

感覚ブランケットの活用

 触覚を刺激する素材のブランケットを使うことも考えられます。重さがあり、圧力を感じられるブランケット(重み付きブランケット)は、感覚探究の子どもにとって心地よい刺激を提供します。

異なる感触を楽しむおもちゃや道具を使う

 着替えや身支度の際に、ゴム製やスポンジ素材などの異なる感触のおもちゃや小道具を触ることで、触覚の刺激を提供します。例えば、カラフルなゴムボールやざらついたスティッキーパッドを使って、感覚を楽しみながら準備を行います。

嗅覚からの支援

朝の身支度や日常の活動前に、子どもが好む香りのアロマスプレーを部屋にスプレーすることで、活動への集中力や楽しさを引き出します。

アロマスプレーや香り付きのミストを使用

 朝の身支度や日常の活動前に、子どもが好む香りのアロマスプレーを部屋にスプレーすることで、活動への集中力や楽しさを引き出します。
 たとえば、柑橘系のフレッシュな香りで目覚めをサポートしたり、ラベンダーなどのリラックスできる香りを夜の支度時に使うことができます。

香り付きのハンカチやリストバンドを使用

 ハンカチやリストバンドにエッセンシャルオイルを少量つけておくことで、持ち運びながら香りを楽しむことができます。子どもが活動中に嗅覚を刺激するための小道具として利用できます。

香りがついた入浴剤やシャンプーを使う

 入浴やシャワーの際に香りが強めの入浴剤やシャンプーを使うことで、リフレッシュ効果を高め、日常のケアを楽しい時間に変えることができます。例えば、フルーツやミント系の爽やかな香りを選ぶと、入浴が感覚探究に繋がります。

まとめ

 より本人の求める感覚を生活の中に盛り込むことによって、感覚から脳を刺激し、集中力や学習能力をも高めることができると考えられます。

 これらの工夫は、感覚を通じて子どもの感覚探究を満たし、日常生活や自立的な活動を楽しいものにする方法となるでしょう。

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