「うちの子、まだ『さかな』が『たかな』になっちゃうんです…」
こうした心配は多くの保護者が抱えていますが、実は発音には“発達の順番”と“個人差”があります。
この記事では、年齢ごとの「だいたいこれくらい話せるようになる」という目安を、科学的根拠に基づいて解説します。
- 発音の発達とは?
- 年齢別の発音発達の目安
- 発音発達に影響を与える要因
- 3. よくある発音のつまずきとその原因
- こんな発音のつまずきがある子には、この練習!
- 🎯 ケース1:さ行がた行になる(例:「さかな」→「たかな」)
- 🎯 ケース2:「きりん」→「ちりん」になる(カ行がタ行・チャ行になる)
- 🎯 ケース3:「くつ」→「うつ」のように、音が脱落する
- 🎯 ケース4:ラ行が言えずにダ行やナ行になる(例:「らいおん」→「だいおん」「ないおん」)
- 🎯 ケース5:ガ行・濁音が言えず、カ行などに置き換わる(例:「ごりら」→「こりら」)
- 🎯 ケース6:拗音がうまく言えない(例:「きゃ」「しゃ」→「きや」「しや」)
- 🎯 ケース7:「つ」が「ちゅ」になる、「し」が「ひ」になる(例:「つくえ」→「ちゅくえ」)
- 🎯 ケース8:全部がなんとなくあいまい、発音が全体的に遅れている
- 👶 発音練習のポイント
- 家庭でできる発音を育てる遊びと関わり方
- 🗂保存版!発音つまずき事典【年齢別・音別・タイプ別】
- 🧑⚕️ 5. 専門家への相談の目安
- まとめ
発音の発達とは?

子どもが「ことばを話せるようになる」と聞くと、多くの人が「発音がはっきりしてくること」を思い浮かべるかもしれません。たしかに、発音はことばの発達の一部ではありますが、「発音の発達 = ことばの発達」ではありません。
◆ 発音とは何か?構音・音声・言語との違い
発音(構音)は、口・舌・あご・声帯・呼吸といった運動系の器官を使って音を作る過程です。これは「ことばの意味を理解して話す力(言語)」とは異なり、**「音そのものを正しく作れるか」**という運動的スキルにあたります。
用語 | 説明 |
---|---|
発音(構音) | 音を作るための運動(例:「さ」→「しゃ」になってしまうなど) |
音声 | 発音された音の響き・滑らかさ・声の大きさなどを含む話し方全体 |
言語 | 語彙、文法、意味理解、表現などの「ことばの中身」 |
この区別は非常に重要です。発音が不明瞭でも、語彙や文法の理解は年齢相応という子は多くいます。
◆ 発音の発達は「運動」と「聴覚」の協働
発音の習得は、単なる口の動きだけではなく、**「正しく音を聞き分けて、自分の音と比べ、調整する力」**も関与します。
発音に必要な主な要素
- 構音器官の運動制御:
- 舌や唇、あご、口蓋などの精密な動き
- 乳幼児期には、まず飲み込み・吸う・舐めるといった「口の基礎動作」が土台となります
- 呼吸と発声:
- 息を安定して吐き、声帯を振動させる
- これは泣く・笑うといった原始的な声出しから発達します
- 聴覚的モニタリング:
- 自分と他者の音を聴き比べ、「違うな」と気づき、修正する能力
- 聴覚認知やワーキングメモリも関与
研究より
Kent & Vorperian(2013)の研究では、乳幼児期の発音発達においては、構音器官(articulators)の形や筋力の成長、および聴覚による音のモニタリング能力が大きな役割を果たしていることが示されています。
◆ 日本語特有の発音の特徴と発達
日本語の音韻的特徴
- 音節構造が単純(基本は「子音+母音」の開音節)
- 子音の種類が比較的少ない
- 声調や強勢ではなく、ピッチアクセントに依存
日本語における発音のつまずき例
- 「さかな」→「たかな」:サ行の発音が未分化
- 「くつ」→「うつ」:語頭の子音脱落(構音器官の未熟さ)
- 「でんしゃ」→「でしゃ」:撥音「ん」が難しい
日本語では、サ行・ラ行・カ行が習得が遅れやすいとされます(特に「し」「ち」「つ」「り」など)。これは、舌先の細かいコントロールや、摩擦音の調整が必要なためです。
◆ 発音とことばの発達は「並行するけど別物」
子どもは、たとえ発音がまだ未熟であっても、意味や文法を十分に理解し、頭の中で正しく使っていることが多いです。たとえば、以下のような場合:
- 「おちゃ、のむ」→ 音は幼いが、意味は年齢相応に伝えられている
- 「おとーしゃん、きた」→ 「と」と「し」が混同されていても、意味は明確
反対に、発音がはっきりしていても、語彙が極端に少ない・意味理解が浅いケースもあります(言語性の発達の遅れ)。
このため、発音のみに注目するのではなく、総合的なコミュニケーション能力として見ていくことが大切です。
年齢別の発音発達の目安

年齢別の構音習得早見表(日本語)
年齢 | 習得しやすい音 (早期) | 習得中の音 (中期) | 習得が遅れやすい音 (後期) | 備考 |
---|---|---|---|---|
1歳〜2歳 | あ・い・う・え・お(母音) ま・ば・ぱ・な(口唇音) | – | – | 単音語(「まんま」「ぶーぶー」)中心 |
2歳〜3歳 | か・た・く・て(破裂音) や・わ(半母音) | だ・が・は・ば | さ・し・ち・つ(摩擦音) | 構音誤りが多いが、語彙が増え始める |
3歳〜4歳 | 上記に加え、比較的明瞭な子音が増加 | さ・し・す・せ・そ(サ行) ら・り・る・れ・ろ(ラ行) | つ・ち・ふ・ぎ・じ | 約75%が理解可能なレベル |
4歳〜5歳 | つ・ち・じ・ふ など摩擦音も安定しはじめる | が・ぎ・ぐ・げ・ご(有声音) | ら行の誤りがまだ残る子も多い | 約90%以上の発話が理解可能 |
5歳〜6歳 | ほぼすべての音が使用可能 | 微細な誤り(「し」⇄「ひ」など)が残る可能性あり | – | 発音の完成期。問題があれば専門評価を検討 |
🧒 1歳~2歳ごろ:はじめの発音
- 主に**母音(あ・い・う・え・お)**が中心
- 子音は「ま・ば・ぱ・な」など口唇音・鼻音が出やすい
- 「まんま」「ぶーぶー」「わんわん」など、**繰り返し言葉(リダプリケーション)**が多い
✅ 医学的視点
この時期は発音器官の筋肉や動き自体がまだ未熟で、細かな音の区別は困難です(Kent & Vorperian, 2013)。
👧 2歳~3歳ごろ:音の種類が増える
- 子音も徐々に増加:「か・た・く・て」など破裂音が出やすくなる
- まだ「さ」「し」「つ」などは難しく、「た」や「ち」と混同されがち
- 全体としては「意味は伝わるけど聞き取りづらい」ことが多い
🗣 例:「きしゃ」→「ちしゃ」、「せんせい」→「てんてい」
👦 3歳~4歳ごろ:文章も話すが発音はまだ不安定
- サ行・ラ行・ガ行はまだ不安定なことが多い
- 文章での発話も増えるが、構音誤り(音の置き換えや脱落)が頻出
- 周囲の大人が注意深く聞けば内容はわかるレベル
🧪 研究によると、3歳児の発音明瞭度は約50~75%とされます(Flipsen, 2006)
👦 4歳~5歳ごろ:構音の完成に近づく
- 「つ」「し」「じ」などの摩擦音も出始める
- 知らない人にも7〜9割が理解できるようになる
- 自分の発音の間違いに気づき、言い直すことも
✅ 日本語ではこの時期に「サ行」「ラ行」の習得が遅れがち(岡本・尾崎, 2010)
👩 5歳~6歳ごろ:ほぼ完成
- サ行・ラ行を含め、ほとんどの音が明瞭に発音可能
- 発音明瞭度は90%以上、日常会話で誤りが目立たなくなる
- 発音の問題が6歳以降まで残る場合、専門的な評価を検討
👨⚕️ 小学校入学以降:誤りが続く場合は要チェック
6歳を過ぎても以下のような特徴がある場合は、構音障害の可能性があります。
- 同じ音の誤りが繰り返される(例:「らいおん」→「だいおん」)
- 発音の誤りが語彙や学習に影響している
- 本人が発音のことでからかわれる・自信を失っている
このようなときは、言語聴覚士(ST)など専門家による評価が勧められます。
発音発達に影響を与える要因

子どもが「話せるようになる」までの道のりは、単純なものではありません。
発音は、身体的・認知的・環境的な複数の要因が複雑に関わる発達プロセスです。
ここでは代表的な要因を5つに分けて解説します。
要因カテゴリ | 内容 | 備考例 |
---|---|---|
身体的 | 舌・唇・顎などの発達 | サ行・ラ行が難しい理由の一つ |
感覚的 | 聴覚・音の弁別能力 | 中耳炎後の聞き間違い |
環境的 | 言語モデルや会話の質 | 会話のやりとりが重要 |
認知的 | 音の記憶・順序・意味の理解 | DLDなどの影響 |
心理的 | 自信・周囲の対応・性格など | 話すことへの不安 |
① 構音器官の発達(口・舌・顎など)
- 発音には、唇・舌・顎・軟口蓋などの筋肉とその協調運動が必要です。
- 特に「サ行」や「ラ行」などは、舌の細かい動きや位置のコントロールが必要なため、発達に時間がかかります。
✅ 医学的知見
Kent & Vorperian(2013)の研究によると、舌や口蓋の形状・筋力・神経支配の成熟は3歳以降も進行するため、複雑な子音の習得が遅れるのは自然な現象です。
② 聴覚の発達と音の聞き取り
- 正しい発音をするには、まず**音を正確に聞き分ける能力(弁別)**が必要です。
- 中耳炎や難聴などがあると、音の認識があいまいになり、誤った音を覚えてしまう可能性があります。
🩺 例:「さ」と「た」が似て聞こえると、「さかな」→「たかな」と発音してしまう
✅ 論文より
Moeller & Tomblin(2015)は、軽度の聴力低下でも音素の習得に遅れが生じる可能性があることを報告しています。
③ 言語環境とモデルの有無
- 周囲の人の話し方が**子どもにとっての“ことばのモデル”**になります。
- テレビや動画だけでは発音習得には不十分で、実際の人とのやりとり(応答性)が重要です。
💬 例:大人が「さかな」と正しく発音しながら絵本を読む → 正しい音と意味が結びつきやすい
④ 認知・言語発達のスピード
- 認知や語彙の発達が遅れていると、**音の記憶や切り出し(音韻処理)**にも影響が出ます。
- 特に発達性言語障害(DLD)を持つ子どもは、音の順番を入れ替える・抜かす傾向が強いです。
✅ 研究例
Leonard(2014)は、DLDの子どもが音素を「聞いて」「覚えて」「並べて話す」一連の流れが困難であることを報告しています。
⑤ 心理社会的要因(自信・からかい・性格)
- 発音に不安がある子は、話すこと自体を避けたり、口数が減ったりすることがあります。
- また、周囲からのからかいや指摘があると、話すことへの抵抗が強まるケースも。
💡 サポートのコツ
否定せず、「ゆっくり話してくれてありがとう」「〇〇って言いたかったのかな?」など肯定的な声かけが大切です。
3. よくある発音のつまずきとその原因

「うちの子、“さかな”が“たかな”になっちゃうんです…」
「“くつ”が“うつ”に聞こえるけど大丈夫?」
発音の発達が途中の子どもたちには、こうした“言い間違い”がよく見られます。
それは、まだ発音器官や音の処理能力が発達の途中にあるからです。
ここでは、特に日本語でよく見られるつまずき方を3つ紹介し、あわせてその背景にある原因を科学的に解説します。
つまずきのタイプ | 例 | 主な原因 | 特徴的な年齢 |
---|
舌足らず(音の代替) | さかな → たかな | 舌や口の運動制御の未熟さ | 3〜5歳 |
音の置き換え | きりん → ちりん | 聴覚弁別や音韻処理の混同 | 2〜4歳 |
音の脱落 | くつ → うつ | 発音計画や運動負荷の影響 | 2〜4歳 |
① 舌足らず(構音の誤り) 例:「さかな」→「たかな」
📌 原因:舌の動きの未熟さ・口の中の感覚の未発達
日本語の「サ行」は、舌の先を前歯の裏に近づけながら息を細く出すという、複雑な動きと微妙な空気の調整が必要です。
舌のコントロールが未熟な段階では、「タ行」のような簡単な動きで代用してしまうことがあります。
✅ 医学的補足:
Kent & Vorperian(2013)によると、サ行やラ行に必要な舌尖の精緻な動きは、一般的に5歳以降まで発達が続くとされています。
② 音の置き換え(音の交替) 例:「きりん」→「ちりん」
📌 原因:音の聞き取り・記憶・再現の混同
子どもは、耳で聞いた音を「この言葉はこういう音で構成されているんだ」と理解し、記憶し、自分で再現する練習を繰り返しています。
この段階で、「き」と「ち」など似た音を混同しやすい音素が入れ替わってしまうことがあります。
特に「き(無声音・軟口蓋音)」と「ち(無声音・歯茎硬口蓋音)」は、日本語話者にとって近い音で、音の特徴(調音点や調音方法)も似ています。
✅ 医学的補足:
音の置き換えは2歳〜4歳ごろに多く見られ、音韻処理(phonological processing)の発達と関係しています(Velleman & Shriberg, 1999)。
③ 音の脱落(音の省略):例 「くつ」→「うつ」
📌 原因:発音の計画や運動にかかる負荷
複数の音を順番に並べて発音するには、音を保持して順番通りに言うワーキングメモリ的処理と、運動としての滑らかな舌や唇の動きが必要です。
「くつ」は「k-u-t-s-u」と5音に分解されますが、小さな子どもには**最初の子音「k」**を省いてしまうことがあります。
また、「く」や「つ」のような摩擦音や破擦音を含む音は難易度が高く、省略されやすい傾向にあります。
✅ 医学的補足:
MacLeod et al.(2011)は、3〜4歳児において多音節語の音の脱落が見られるのは、「音の計画・保持・再現の連携」が未発達なためと述べています。
🧪 発音の遅れに関わる原因まとめ
発音の遅れの背景には、さまざまな要因が絡んでいます。
一つひとつをチェックすることで、その子に合った対応が見えてきます。
カテゴリ | 具体例 |
---|---|
聴覚の問題 | 中耳炎・軽度難聴などで音が聞き取りづらい |
構音器官の問題 | 舌小帯短縮・口蓋裂・顎の動きの問題など |
認知・知的発達 | 音の記憶・順序理解・言語処理の困難 |
環境的要因 | 会話量の不足・ことばのモデルが不十分 |
こんな発音のつまずきがある子には、この練習!

以下に、よくある発音のつまずきと、その原因、家庭でできる練習方法をセットでまとめてご紹介します。
誤りの例 | 原因 | 練習の方向性 |
---|---|---|
「さかな」→「たかな」 | 舌先の使い方が未熟 | 息の調整、舌先のコントロール |
「きりん」→「ちりん」 | 舌の奥が使えない | うがい・息の出し方 |
「くつ」→「うつ」 | 音の順番が覚えられない | リズムやモデリング |
「らいおん」→「だいおん」 | 舌先の弾きが難しい | ラ行だけの反復、舌の刺激 |
「ごりら」→「こりら」 | 声帯の振動が難しい | 清音と濁音の聞き分け |
「しゃ」→「しや」 | 音をつなげるのが苦手 | 拗音の音遊びと視覚支援 |
「つ」→「ちゅ」 | 摩擦音や息の調整 | ストロー・擬音遊び |
🎯 ケース1:さ行がた行になる(例:「さかな」→「たかな」)
✅ よくある誤り
- 「しんぶんし」→「ちんぶんち」
- 「すいか」→「ついか」
🔍 考えられる原因
- 舌の先をうまく使えていない(舌尖の協調運動が未熟)
- 「サ行」の摩擦音を作る口の形が難しい(舌と上あごの隙間)
🛠 おすすめ練習
- ストローで吹く遊び:息のコントロールが上達 → 摩擦音の感覚をつかむ
- 「すー」「しー」音だけをまねする:息を細く長く出す練習
- 鏡の前で舌を出して“さ”“し”を練習:舌の位置を視覚で学ぶ
- しりとりで「さしすせそ」縛り:さ行の音を意識的に繰り返す遊び
🎯 ケース2:「きりん」→「ちりん」になる(カ行がタ行・チャ行になる)
✅ よくある誤り
- 「くま」→「ちゅま」
- 「きつね」→「ちつね」
🔍 考えられる原因
- 舌の奥を持ち上げる動きがまだ苦手(舌背の使い方が未熟)
- 母音とのつながりの中で言いにくくなっている可能性も
🛠 おすすめ練習
- うがい遊び・水ブクブク:舌の奥を意識的に動かす
- 「く」「か」「こ」など強めの音を単音でまねる
- 紙吹雪を吹く遊び:口の奥から息を出す感覚を育てる
- 「かきくけこ」言葉探しゲーム:「かい」「かえる」「カレー」などで遊ぶ
🎯 ケース3:「くつ」→「うつ」のように、音が脱落する
✅ よくある誤り
- 「さかな」→「あかな」
- 「でんしゃ」→「えんしゃ」
🔍 考えられる原因
- 発音に必要な音をまだ脳内でうまく整理できていない
- 舌・唇・あごなどの協調運動が複雑なため、簡単にしようとする
- 音韻記憶や聴覚認知の未熟さ
🛠 おすすめ練習
- 親がゆっくりはっきりとした発音を聞かせる(モデリング)
- 言葉の分解遊び:「く・つ」→「“く”と“つ”があるね」など
- リズム遊び:「パン・だ!」「く・つ!」など、音を分けてリズムに乗せる
- 絵本の読み聞かせ+あとに続いて言わせる遊び:「“くつ”って言えるかな?」
🎯 ケース4:ラ行が言えずにダ行やナ行になる(例:「らいおん」→「だいおん」「ないおん」)
🔍 考えられる原因
- 舌先を弾く「はじき音」が難しい(ラ行は日本語で唯一の「弾き音」)
- 舌先の筋力や素早い動きのコントロールが未熟
🛠 おすすめ練習
- 舌先トレーニング:「ラッラッラッ」と弾く練習(うまくできなくてもOK)
- アイスの棒やスプーンの背で舌先を刺激する遊び(感覚入力の促進)
- 「ラリルレロ」だけを繰り返してみる遊び
- 「ライオンのラ!」「ラーメンのラ!」など、単語の最初に意識を向ける遊び
🔬 補足(医学的視点)
ラ行音の獲得には舌先を上顎に当てて一瞬で跳ね返す動きが必要です。
この動きは他の音より発達が遅れることが多く、5〜6歳で習得する子が多い(矢澤, 2017)。
🎯 ケース5:ガ行・濁音が言えず、カ行などに置き換わる(例:「ごりら」→「こりら」)
🔍 考えられる原因
- 声帯を振動させる「有声音」がうまく出せない(濁音が清音になる)
- 息の強さや声の切り替えのコントロールが未熟
🛠 おすすめ練習
- 「か」と「が」の聞き比べ遊び:「どっちが“が”だったかな?」
- 動物の鳴き声で「がーがー」「ぐーぐー」遊び
- 鏡で口の動きを見ながら、声を出してみる
- マイクやスマホの録音機能を使って自分の声を聞く遊び
🔬 補足(医学的視点):
濁音の獲得には声帯振動(有声)と呼気調整の両方が必要で、運動制御と聴覚の統合が関与します(中島・渡辺, 2002)。「聞こえ」と「出す音」のマッチングが未熟な場合、濁音が難しいことがあります。
🎯 ケース6:拗音がうまく言えない(例:「きゃ」「しゃ」→「きや」「しや」)
🔍 考えられる原因
- 「2つの音をつなげる」運動がまだ未熟
- 拗音(小さな「ゃゅょ」)をひとまとまりの音として認識できない
🛠 おすすめ練習
- 「きや」vs「きゃ」などの聞き比べ遊び
- 折り紙などで「大→小」を理解する遊び(視覚から音の概念をつかむ)
- 「しゃぼんだま」「きゃべつ」などの拗音が含まれる言葉を使ったしりとり
- 「しゅー」「きゅー」「ちゃっちゃ!」などの擬音語まねあそび
🔬 補足(医学的視点):
拗音の習得には「音韻的短期記憶」と「構音運動の調整」が必要であり、言語音を音のまとまりとして扱える能力の発達が関係します(松本・田中, 2009)。
🎯 ケース7:「つ」が「ちゅ」になる、「し」が「ひ」になる(例:「つくえ」→「ちゅくえ」)
🔍 考えられる原因
- 舌と口の筋力や運動の調整が未熟
- 摩擦音(息をせばめて出す音)や破擦音(破裂と摩擦の複合音)の理解が難しい
🛠 おすすめ練習
- 「す・し・つ・ち」などを少しずつ分けて言う練習
- 息を使った遊び(ろうそく吹き、ストロー、シャボン玉)
- 「つんつん!」「しゅっしゅ!」の擬音語遊び
- お風呂や鏡で「ちゅ」⇄「つ」を交互にまねる遊び
🔬 補足(医学的視点):
これらの音は**“音のせばめ”と“息の調整”**が同時に求められ、誤りが多く出ることが知られています(伊藤ら, 2005)。発達性構音障害(SSD)の初期に典型的です。
🎯 ケース8:全部がなんとなくあいまい、発音が全体的に遅れている
🔍 考えられる原因
- 構音器官の未発達(舌、唇、口蓋など)
- 聴覚情報の処理の弱さ(音の聞き分けが難しい)
- 知的発達や発達性言語障害の影響
- 周囲の言葉かけが少ない、会話の機会が乏しい
🛠 おすすめ練習
- 音まねあそび(擬音語や動物の声など)をたくさんする
- 日常会話の中でモデリングを意識:「これは“くつ”だね」など自然に正しい音を繰り返す
- 身近な名前を繰り返す遊び(「ママ」「パパ」「じいじ」「ばあば」など)
- 発音よりも“話したくなる環境”づくりを優先(楽しい話題・表情・反応)
👶 発音練習のポイント
- いきなり“正しい発音”を求めない
→ まずは音の感覚を楽しむことから - 間違っても怒らずに“自然に聞かせる”を大切に
→ 「ちがうでしょ!」ではなく、「さかな、おいしいね~」とさりげなく返す - 日々の遊びの中で「くり返す」「まねする」「音を感じる」機会を増やす
家庭でできる発音を育てる遊びと関わり方

子どもの発音は、専門家のトレーニングだけでなく、家庭でのあそびや日常会話の中でも大きく育ちます。
ここでは、発音を育てるために家庭でできる 4つのアプローチ をご紹介します。
① 舌や唇の動きの“準備運動”
📌 狙い:発音に必要な器官の運動機能(構音器官)を高める
舌、唇、頬、あごは、ことばを話すための“筋肉のチーム”です。
これらを日常の遊びの中で楽しく動かすことが、発音の基礎体力づくりになります。
🧸 おすすめの遊び:
- ふーっと吹く:ストローで綿や紙を飛ばす、風車を回す
- ブクブクうがい:口の中で水を膨らませてうがいする
- 舌の体操:舌を左右・上下に動かす、ほっぺを押す、鼻まで伸ばすなど
✅ 医学的根拠:
舌・口唇・軟口蓋などの運動発達は、発音の明瞭さと強く関係しています。
特に口唇・舌の協調運動は4~5歳頃までに整うとされ(Morris, 2008)、楽しい反復練習が発達を促進するといわれています。
② 音まねあそび
📌 狙い:音を聴き分け、再現する力(音韻知覚と音韻産出)を育てる
赤ちゃんが「バブバブ」と話しかけるように、音のリズムや高さ、種類をまねる遊びは、言葉の土台になります。
🧸 おすすめの遊び
- 動物の鳴き声:ワンワン、モーモー、コケコッコー
- 乗り物の音:ブーブー、ガタンゴトン、ピーポーピーポー
- 生活音のまね:くしゃみ、ドアの音、足音などもOK
✅ 医学的根拠:
音声模倣は、音韻表象(phonological representation)を強化し、誤音の修正に役立ちます(Rvachew & Brosseau-Lapré, 2012)。
特に聴覚的注意と模倣の連動が促される音まね遊びは、発音学習の初期段階において重要です。
③ ことばあそび
📌 狙い:語彙・リズム・音の構造への意識を育てる
ことばを音として扱いながら遊ぶことで、子どもは**“音の単位としての言葉”**を意識しはじめます。
これは、発音の自立につながる大切なステップです。
🧸 おすすめの遊び
- しりとり:音の切れ目を感じるトレーニングに
- オノマトペ遊び:「ふわふわ」「ざらざら」「ドカーン」などの擬音語をたくさん使う
- 絵本の読み聞かせ:特にリズミカルな言葉やくり返しの多い本(例:「もこ もこもこ」や「だるまさんが」シリーズ)
✅ 医学的根拠:
音韻意識(phonological awareness)は、発音の発達と深く関係しており、語彙の増加とともに明瞭な発音も促進される(Carroll et al., 2003)。
音やリズムを意識する活動は、特に4~6歳に効果が高いとされています。
④ 間違った発音への対応のしかた
📌 狙い:自己修正力を育てるために「責めず・見捨てず・やり直させすぎない」関わり方を
子どもが「たかな(=さかな)」と言っても、すぐに「違うでしょ、“さかな”!」と正す必要はありません。
まずは「わかってくれてありがとう」という気持ちで共感と受け止めを示しましょう。
🗣 具体的な対応方法
- ✅ 自然な形で正しい言い方を返す(モデリング)
👦「たかな、おいしい」
👩「ほんとだね、さかなおいしいよね!」 - ✅ 聞き返す方法も使える(ただし連続するとプレッシャーに)
👦「くつ、うつ、はく」
👩「“くつ”?“うつ”?もう一回聞かせて?」 - ❌ 何度も言い直しをさせるのはNG
「違う!“さ・か・な”でしょ!」は避けましょう
→ 自信をなくしたり、話すこと自体を避けるようになることも
✅ 医学的根拠:
発音修正には「リキャスト(recast)」が効果的で、自然な会話の中でのモデル提示が学習を促進するとされています(Fey et al., 2003)。
また、強い指摘や繰り返しの訂正は、発話意欲や自己効力感を損なうリスクがあると指摘されています(Girolametto et al., 1996)。
🎯 家庭での発音支援のポイントまとめ
アプローチ | 狙い | 方法例 |
---|---|---|
準備運動 | 舌や唇の動きの強化 | ふーっと吹く、うがい、舌体操 |
音まね遊び | 音の聞き取りと再現 | 動物・車・生活音などのまねっこ |
ことば遊び | 音韻意識・語彙 | しりとり、絵本、オノマトペ |
間違いへの対応 | 自信と自己修正力の育成 | モデリング、やさしい聞き返し |
🗂保存版!発音つまずき事典【年齢別・音別・タイプ別】

🔢 年齢別でみる「つまずきやすい音」
年齢 | 習得が始まる音 | 誤りが出やすい例 | 支援のヒント |
---|---|---|---|
〜2歳 | 母音、パ行、マ行、バ行 | 「まま」→「ああ」 | 音まね、顔の表情と一緒に出す |
3歳前後 | カ行、タ行、ナ行、ハ行 | 「くま」→「うま」 | 息を出す練習、鏡で口の動き確認 |
4歳前後 | サ行、ガ行、ダ行 | 「さかな」→「たかな」 「ごりら」→「こりら」 | 舌や息のコントロール練習 |
5歳前後 | ラ行、拗音(きゃ、しゃ) | 「らいおん」→「ないおん」 「しゃべる」→「しやべる」 | 舌先運動、音のまとまり理解 |
6歳〜 | 「つ」「ち」「し」など細かい音の調整 | 「つくえ」→「ちゅくえ」 | 摩擦音や破擦音の明確化、音の聞き分け |
🔤 音別にみる「誤りパターン」と支援例
音 | よくある誤り | 誤りのタイプ | 対応のポイント |
---|---|---|---|
サ行 | タ行に置き換え 例:「さしすせそ」→「たちつてと」 | 音の置き換え | 舌先の息を使う練習 ストロー・シャボン玉 |
カ行 | 発音せずに母音だけになる 例:「かめ」→「あめ」 | 音の脱落 | 「か」の音を強調してまねる 動物の声遊び |
ガ行 | カ行になる 例:「ごりら」→「こりら」 | 無声音化 | 有声音の聞き分け 録音遊び・マイク使用 |
ラ行 | ダ行やナ行になる 例:「らっぱ」→「だっぱ」「なっぱ」 | 音の置き換え | 舌先の弾きの練習 アイス棒で舌を刺激 |
シャ行 | 「しや」になる 例:「しゃしん」→「しやしん」 | 拗音の分解 | 拗音カード、オノマトペ 「し」と「しゃ」の聞き分け |
ツ | 「ちゅ」になる 例:「つくえ」→「ちゅくえ」 | 音の置き換え | 息の強さ調整、鏡で口の動き観察 |
チ | 「ち」→「し」または「てぃ」 | 音の不明瞭化 | 擬音語・リズム遊びで反復 |
🧠 タイプ別でみる「つまずきの背景」とサポート
タイプ | 原因 | 特徴 | 支援の方向性 |
---|---|---|---|
🧠 発達の遅れタイプ | 運動の未熟さ、認知的処理の遅れ | 言葉全体がゆっくり 言い間違いが多い | 音のモデル提示、ゆっくり丁寧に言葉を繰り返す |
👂 聴覚タイプ | 聴覚認識・弁別の未熟さ | 音の聞き間違い 聞き返しが多い | 音の聞き分けクイズ、明瞭な発音を聞く機会 |
👄 運動タイプ | 舌・唇・顎など構音器官の運動制御の課題 | 特定の音が出にくい 口の動きがぎこちない | ミラー練習、吹く・吸う遊び、発声前の体操 |
🌱 環境・模倣タイプ | 周囲の話し方や発音の影響 | 間違ったまま定着 正しいモデルが少ない | 正しい発音で繰り返し語りかけ、無理に直さず再提示 |
🧑⚕️ 5. 専門家への相談の目安

子どもの発音は年齢とともに少しずつ整っていきますが、ある程度の時期を過ぎても正しく発音できない音がある場合、**言語聴覚士(ST)**など専門家への相談が必要になることがあります。ここでは、「様子を見てよいケース」と「相談したいサイン」についてお伝えします。
🕰 何歳でどんな音が出ていないと気になる?
🔽 発音の習得の目安(日本語)
音の種類 | 習得の目安 | この年齢を過ぎても未習得なら注意 |
---|---|---|
パ行、マ行、バ行、ア行など母音系 | 〜2歳頃 | 3歳を過ぎても不明瞭なら要観察 |
カ行、タ行、ナ行、ハ行 | 2〜3歳頃 | 4歳以降も脱落・置き換えが多い |
サ行、ガ行、ダ行 | 3〜4歳頃 | 5歳以降も明瞭に発音できない |
ラ行、拗音(きゃ、しゃ)、破擦音(つ、ち) | 4〜5歳頃 | 小学校入学前後でも不明瞭なまま |
✅ 目安:5歳を過ぎてもサ行・ラ行・拗音が安定しない場合、言語聴覚士の評価を検討しましょう。
👀 様子を見てよいケース
- 年齢相応の発音ミスが見られる(例:「さかな」→「たかな」など3歳ごろ)
- 他の言語発達(語彙、文法、やりとり)は年齢に見合っている
- 家族や周囲の人には発話内容が理解できる
- 似た年齢の子と比べて極端にずれていない
このような場合は、遊びの中での自然な関わりを通して発音の発達を待つことができます。
⚠️ 専門家に相談したいケース
- 5歳を過ぎても複数の音で置き換えや脱落が続く
- 6歳を過ぎてもラ行・サ行・拗音が不明瞭
- 発音ミスに本人が強くコンプレックスを感じている
- 周囲の人が発話内容を理解できないことが多い
- 聴覚や口の形、発達全体に気になる点がある
特に、本人がことばを話すことを避ける・自信をなくしている様子がある場合は、早めの介入が重要です。
🧪 発音検査や言語評価ってどんなもの?
🗣 言語聴覚士による評価では…
項目 | 内容 |
---|---|
🔤 発音のチェック | 絵カードや質問を使って、各音が正しく出せるかを確認(構音検査) |
🧠 言語理解・表出 | ことばの理解力や語彙の量、文章の組み立てなどを年齢別に評価 |
👅 構音器官の動き | 舌や唇の動き、発声の力、口の開け方なども観察 |
👂 聴覚の聞き分け | 音の違いを聞き分ける力や注意力の検査も行うことがある |
必要に応じて、**聴力検査や発達検査(KABC-II、WISCなど)**と組み合わせることもあります。
🩺 どこで相談できる?
- 地域の言語聴覚士(ST):発達支援センター、病院のリハビリ科、小児科併設の言語外来など
- 保健センターの発達相談:無料で相談でき、必要に応じて専門機関を紹介してくれる場合もあります
- 民間のことばの教室:STが個別に対応してくれるところもあります
🧭 まとめ
- 多くの発音ミスは年齢とともに自然に整います。
- しかし、5〜6歳を過ぎても改善が見られない場合、早期の専門相談が大切です。
- 発音の評価は、子どもにとって「遊びの延長」のように行われ、子ども自身の自信回復にもつながります。
まとめ

子どもの発音の発達には、年齢ごとのおおまかな目安がありますが、同じ年齢でも子どもによって習得のスピードはさまざまです。
- たとえば、サ行やラ行などの難しい音は、5〜6歳ごろまでに整えば問題ないとされており、それまでは多少の発音ミスがあっても自然に改善されることが多いです(伊藤ほか, 2005)。
- 実際、構音発達には個人差が非常に大きく、兄弟姉妹でも異なるパターンをたどることがあります。
😊 焦らず、楽しく、ことばを育てる
家庭でできるサポートの基本は、ことばを楽しく使う環境づくりです。
- 吹く、吸う、まねる、読むなどの遊びの中で、舌や唇、口の動きが自然と育まれます。
- 正しい発音を教え込むよりも、子どもの「伝えたい気持ち」を大切にする関わりが、長い目で見て発音の上達につながります(宮崎・中川, 2012)。
🧑⚕️ 気になるときは専門家に相談を
- 「この音がなかなか直らない」「周りに伝わらない」「子どもがことばを話すのを避けている」
といった場合には、言語聴覚士(ST)など専門家の評価を受けることで、原因や支援方法が明確になります。 - 相談することで、子ども自身が安心し、自信を取り戻すきっかけにもなります。
✨ 発音のつまずきは「育ちの一部」
発音の課題は、努力不足や親の関わりの問題ではなく、発達の一部として捉えることが大切です。
子どものペースを尊重しながら、必要に応じて適切なサポートを受けていくことで、ことばの世界が少しずつ広がっていきます。
【参考文献一覧 / References】
【英文文献】
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- Fey, M. E., Cleave, P. L., Long, S. H., & Hughes, D. L. (2003). Two approaches to syntax training for children with language impairment: Child-centered versus clinician-directed. American Journal of Speech-Language Pathology, 12(2), 131–144.
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【和文文献】
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- 伊藤哲司・本多裕子・井上昭一(2005).言語発達と構音の臨床. 建帛社.
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- 矢澤俊隆(2017).構音障害の臨床. 医歯薬出版.
- 中島義明・渡辺弥生(2002).発達障害の心理学. 有斐閣.
- 宮崎さち子・中川信子(2012).ことばの遅れをもつ子どもたちの支援. 大月書店.
- 日本音声言語医学会編(2020).音声言語障害の臨床ガイドライン. 金原出版.
- 厚生労働省(2012).発達障害支援マニュアル.
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