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専門解説! 温度と痛みには関係があった!?

今朝、鏡を見たら「白髪」がたくさんあることに気がつきました。
年齢を重ねている事を実感した瞬間です。
この年齢を重ねていることを実感するタイミングは、過去にもありまして、最初は高校球児が自分より年下だと気がついたときでした。その後、箱根駅伝を走っている大学生が自分より年下だと気がつきました。そして、今朝、白髪によって実感したわけです。

時よとまれ! どうも、ゆーです。
でもショックはうけません。受け入れます。大人になります!

2021年 ノーベル医学賞

2021年のノーベル賞受賞者の発表がありましたね。ノーベル物理学賞の受賞者には、プリンストン大学の上級研究員でアメリカ国籍を取得している真鍋淑郎さんが選ばれたそうです。おとしはなんと90歳!地球温暖化という言葉が話題になる以前から、ずっと大気と海を物理法則でシミュレーションする気候モデリングを研究なさっていたそうで、今日の地球温暖化予測はこの研究があったからだそうです。
ほんとに、すごいですね。

さて、今回の話題は、ノーベル医学賞についてです。

2021年ノーベル医学賞を受賞した方は、カリフォルニア大学教授のDavid Julius(デビッド・ジュリアス)氏とアメリカのScripps Researchに所属するArdem Patapoutian(アーデム・パタポーティアン)氏だそうです。
この先生がたは、「温度と触覚の受容体を発見した」ということで受賞されました。

TRPV1(トリップ・ブイワン)」という熱に反応する受容体
デビッド・ジュリアス氏は、辛味成分のカプサイシンを使って、「TRPV1(トリップ・ブイワン)」という熱に反応する受容体、つまり熱に反応するセンサーを特定しました。
「辛味」はときに「痛み」として感じますよね。
よくTVの激辛コーナーで芸能人が「いたい、いたい」っていうのを見かけます。辛味成分のカプサイシンによって痛みを感じさせるメカニズムに、「TRPV1」というセンサーが関与していると言われています。
この、「TRPV1」というセンサーはカプサイシンの刺激だけでなく、43℃以上の熱刺激、酸など複数の痛み刺激で活性化するそうです。このことは、TRPV1 の遺伝子欠損マウスが熱刺激に対して鈍い反応性しか示さないという現象によって確かめられました。
43℃は生体に痛みを引き起こす温度閾値と考えられています。
この温度と TRPV1 の活性化温度閾値が同じであることから、TRPV1 は単なる温度受容体ではなく侵害性熱刺激で活性化する受容体でもあるということです。
つまり、43℃以上は体にとって有害な熱の刺激として、体に知らせてくれるセンサーの働きをしているということですね。
高温や低温は命にかかわりますから、温度の感覚と合わせて痛みの刺激がくわわることで、危険信号として役立っているというわけです。
また、TRPV 1 活性化することで灼熱感をもたらし、交感神経系を介して熱を作り出すそうです。だから、寒い地域の人はトウガラシを靴下や下着の中に入れたり,生姜風呂に入って体を温めたりするのですね。
温度を感じ取るセンサーはほかにも9種類ある
ちなむと、こういった温度を感じ取るセンサーは9種類あるようです。
たとえば、TRPM8 は 28℃以下の温度を感じる受容体です。清涼感をもたらすミント成分,メントールの受容体でもあります。これも、今回ノーベル賞を受容した二人の先生が発見しました

これよりさらに低い温度の受容体がワサビ成分のアリルイソチオシアネート受容体である TRPA1 というものがあるそうです。TRPA1 は約17℃以下の温度によって活性化され、このほかにも辛みをもたらすニンニクやシナモンの主成分によって活性化されます。
冷たさも、痛みととよく関係していることがわかりますね。
今後は、これらセンサーの働きをもとにして、新しい薬の開発が期待されているそうです。
温度は生物が生きるため、命を守るために大変重要な感覚の一つです。温度を感知する受容体は痛み刺激に関与して、わたしたちを高熱や危険な低温から守ってくれているのです。大変興味深いですね。

お読みくださってありがとうございました。

引用文献(サイト)

・富永 真琴:温度感受性TRPチャネル
https://bit.ly/3uMGBqv
・富永真琴:カプサイシンが引き起こす痛みの増強メカニズム−TRPV1活性化はアノクタミン1の活性化を引き起こす−.生理学研究所・研究力強化戦略室.2015
https://www.nips.ac.jp/release/2015/04/_trpv1.html
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