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専門解説! 原始反射は反射じゃなかった!?原始反射の新しい見解

長男(中学3年生)の大会に行ってきました。この大会で、部活は最後。
長いようで、短いのが中学というもの。
結果はどうであれ、いままで部活を一生懸命頑張りました。お疲れ様!

わたしはもと剣道部 どうも、ゆーです。
未来ある子どもたち、健やかに成長してほしいですね(^^

さて、今回お話しする内容はすこし専門的です。
興味ないひともいるかもですが、お願いですから読んでください。
あと、応援のポチっもよろしくお願いします。

皆さん、原始反射という言葉はご存知ですか?
原始反射とは、生まれながらにして、ある刺激に対していくつか決まった行動パターンがあり、脳の成長とともに統合されたり、その行動がでなくなることで運動発達が起こるとされています。運動発達を知る目安ともされていました。
意味不明??
例えばですね、赤ちゃんの口元や口周囲を触ると、おかあさんのおっぱいを探すように、それに吸いつこうとして頭を回転させます。口元や口周囲への刺激に対して、頭を回転させるという行動パターンがあります。これを口唇探索反射といいます。
他の例もいくつかみてみましょう。

原始歩行というものがあります。まだ歩けない生後2~3か月の赤ちゃんを抱きかかえ、足の裏を床に着けて前に倒すと、まるで歩くようなステップ反応が見られます。
これを知っているセラピストの多くは、自分の子供が生まれたとき試すんじゃないでしょうか?私も自分の子供で試したことがあります(笑)
赤ちゃんの手を触ると、反射的に握ってきますよね。把握反射といいます。
 ATNR(非対称性緊張性頸反射)という有名な反射があります。
これは首が向いている方向(顔側)の手足は伸び、後頭部側の手足は曲がるという反射です。
これもわが子で試しました!

か、かわいい…♡

さて、実はこの原始反射ですが、与えられる情報(感覚)によって柔軟に行動を変化させるという面白いことがわかってきました。
 先ほど紹介した口唇探索反射ですが、出生直後からこの反射が起こる確率は30%程度だそうで、その後授乳を経験することによって学習され起こる確率が上がっていくことが研究からわかってきました。

 原始歩行は、足の裏を床に着けるという特定の刺激で出現すると思われていましたが、自分が前進しているような周囲視野の流れ(前に進んでいるような映像)を見せる事でも出現するという研究があります。つまり、目からの情報と運動が早くから結びついていることがわかります。

 把握反射は反射的に握るという行動にもかかわらず、手に触れたものの違いによって握り方や力を変えることが研究で明らかになりました。
 たとえば、赤ちゃんに柔らかいチューブと硬いチューブを握らせて、その握り方の違いを分析したところ、柔らかいチューブは優しく何度も握る反応が見られ、一方硬いチューブは持続的に強く握る反応が見られました。
 そしてもっとも驚いたのが、ATNRという反射についてです。顔側の手足は伸び、後ろの手足は曲がるという完全なATNR姿勢はたった4.9%しか出現しないという研究結果があります。そういえば、きれいな姿勢反射は自分の子供でもあまり見たことがないかも…。
だって写真におさめたくらいですから(笑)
 赤ちゃんといえども反射によって行動を支配されているわけではなく、原始反射という一定パターンの行動であっても、周りの環境から得られる情報によって柔軟にその行動を変えることができる、あるいは学習によって変化していくと言えます。
 また出現頻度もまちまちですから、原始反射の出現や消失によって運動発達の目安や説明はできるものではないという文献もあります。
あの小さな赤ちゃんでさえも、しっかり環境や情報を読み取って行動を変えているんですね!
とても神秘的です。
以上、原始反射についてでした。

お読みくださってありがとうございました。

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