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専門解説! 回復のきっかけは○○だった!?痛みとイメージの関係

毎日、暑すぎですね…。 あまりにも暑いので仕事から帰ってから水をまきました。
水をまくと集まってきますよね。こどもって。
光に向かう虫のごとく。ホースから出る水に集まってきます。

水まきお兄さん どうも、ゆーです。
水に集まってくる子供の習性は「走水性」っていうんでしょうか?

さて、今回は「痛みとリハビリ」についてのお話です。
ちょっと子育てと離れますが、面白い話ですので記事にしました。

痛みについての新しい考え方があります。

ここでいう痛みは、炎症や体がなにかで物理的に傷ついて発生した痛みではありません
たとえば、脳卒中後遺症後等の神経からくる痛みや原因がないのに痛みが出ているという場合のことをさします。
では、どんな考え方でしょうか
それは、複数の感覚情報の間の統合に支障をきたしているという仮説です。また、痛みによって自分の身体イメージも変化してしまっているといいます。
どういうことかというと、自分自身の体から発生する様々な感覚情報あるいは自分自身の内側のイメージと、外部環境からの情報(目で見たものを含む)がうまくマッチしないことで痛みが発生しているということです。
 
む、むずかしい…。
たとえば、幻肢痛というものをご存知ですか?
手や足を何らかの理由で切断したとき、なくなった手や足から痛みが発生するという現象です。

人間は運動をするときに運動の感覚をイメージし実行します。運動が実行されると、今度は実行した体から感覚が生まれ、それを自分のイメージしたものと比較照合し、きちんと動いているかモニタリングしています。
切断した患者さんの場合、脳が運動をイメージし命令をだしても手や足がないですから、当然実行できないわけです。実行できないから手や足が動いたという感覚はいつまでたっても脳に入ってきません。
目からも動いたという情報は入ってきません。自分が意図した、命令した運動に対して、感覚情報が入ってこないわけですから、脳の中で矛盾が生じるわけですね。
この矛盾が痛みに変化しているとされています。
切断の患者さんだけでなく、脳卒中などで感覚がうまく感じ取れない感覚麻痺をお越した患者さんも同様に、目からの情報と実際の感覚がずれている、イメージした感覚と実際の感覚のズレが生じていることなどから、この矛盾が生じていると推測されます。
また、運動をイメージするだけで痛みが出現するという研究結果もあり、痛みはイメージの中にでさえ入り込んでいるということが示唆されています。
いたみからの回復には、痛みのなかったころの記憶、痛み無く出来ていた行動や行為の記憶も必要であるとも考えられています。
この仮説に基づいて、とあるリハビリテーションが行われました。
患者さんは、脊髄損傷の患者さんです。脊髄とは背骨のなかを通っている重要な中枢神経で、脳からの情報を手足の末端に伝える重要な神経です。もしそれが損傷をうけると、麻痺や感覚障害を引き起こします。
この患者さんは脊髄損傷によって、足が麻痺し、強い痛みが引き起こされていました。
リハビリテーションっでは、自分の足の感覚や足のイメージを正しく認識できるようにトレーニングが行われていました。そんな中、ある記憶を頼りに回復のきっかけをつかんだのです。
その記憶とはなにか?
それは、恋人との日常の記憶でした。
痛みがなかった頃の記憶、行為の記憶を思い出すことは回復にとって重要と先に述べました。この患者さんは、痛みのない足の触覚を思い出すときこんなことを思い出したのです。
「恋人が僕の膝の上に座っていたときの彼女の足の接触だ。足の重さも覚えている。軽い重量だったけど、はっきりと覚えている。感じるのが好きだった」
痛みを伴うイメージや記憶ではなく、痛みがないときの足の感覚です。これをきっかけに痛みがない頃の足の感覚情報や動いていた時の足の運動イメージを思い出せるようになりました。
また、さらに治療が進むと、今度は足の裏の感覚についてこのような記憶を思い出しました。
「砂が暑いのを感じた。(中略)彼女を肩に乗せた時、足の裏で感じる重量が増したことを思い出した」
これらをきっかけに、このあとの治療を通じて患者さんは自分の体を再び再学習し、痛みが軽減しました。
なんだか、痛みのない体を思い出すきっかけは「恋人との思い出」だなんて。
なんだかロマンチックですね。
みなさんも、大切な人とふれあい、その感覚を覚えておくと、いつか役に立つ時が来るかもしれませんよ。わたしも子供たちとたくさん触れ合おうと思います!

お読みくださってありがとうございました。
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