「うちの子、自転車にうまく乗れないんだけど、、、どうしよう」
「自転車の練習をするまえに、なにか楽しめる乗り物ない?」
「自転車のようなスピード感を楽しめるおもちゃないかしら?」
子どものリハビリを専門に行う療法士が、おもちゃのなかにある「学び」を分析、わかりやすく解説します。あそびが子どもを育てる、たのしいが脳を育てるのです。
さて、みなさんは自転車をどのように練習しましたか?
いきなり自転車にのって、後ろを誰かに支えてもらって何度も何度も転びながら、体に動きをしみこませる。
子「ずっと持っていてよ…」
親「わかったよ。」こっそり手を放す
子「ちゃんともってるよね?」ふらふらしながら自分でこいでいる
親「一人で乗れているよーー!」
あるあるな光景ですが、自転車の練習というとこんな感じでしょうか。
今回、紹介する乗り物は、遊びながら自転車に必要なバランス感覚や動きを養うことができます。
また、小さな子供でもスピード感を楽しめる乗り物です!
ストライダー 14x (STRIDER 14x)
ストライダーはペダルがなく、足で地面をけりながら進むタイプの自転車です。ですが、今回紹介するストライダーはペダルの着脱が可能なタイプです。とても画期的です!
じつは我が家でも、ストライダー(正確にはストライダータイプの正規品ではないものでしたが)の自転車で子供たちはよく遊びました。そのおかげで、自転車への移行はわりと難なくできました。
ペダルが着脱できるものはありませんでした。子供が小さい頃にあったら良かったなぁー!
このストライダーにはどんな「まなび」があるのでしょうか? 解説していきましょう。
どんな効果があるんですか?
この自転車は次のような効果を得ることができます。
・自転車に乗るための、バランス感覚を養うことができる
・自転車への切れ目のない移行がしやすい
・足や体幹をふくむ運動機能の向上
・運動イメージの向上
・楽しみながら練習ができる
バランス感覚の養成
ペダルのないストライダー自転車は、足で地面をけりながら進むため、子供たちは自然なバランス感覚を身につけます。彼らは自転車に乗りながら体の重心を調整し、安定したポジションを維持する方法を学びます。
このバランス感覚の養成は、将来的に自転車を乗る際に安全性と安定性を提供する上で非常に重要です。
自転車への切れ目のない移行
ストライダータイプの自転車は、ペダルのない状態からペダル付きの自転車への移行をスムーズに行うことができます。子供たちはペダルのない自転車で乗り物の操作やバランスを習得し、その後、ペダルを取り付けることで足踏みの技術を追加で学びます。
このような切れ目のない移行によって、子供たちは自転車に乗る際の不安や抵抗感を軽減し、よりスムーズに自転車に慣れることができます。
運動機能の向上
ストライダータイプの自転車を使うことで、子供たちの足や体幹の運動機能が向上します。足で地面をけって進むことで、彼らの足腰や下半身の筋力が発達し、バランス感覚と協調性も向上します。
さらに、自転車の操作に伴う体の動きは、子供たちの全身運動を促進し、体力と筋力を発展させます。
運動イメージの向上
ストライダータイプの自転車に乗ることで、子供たちは運動のイメージをより具体化することができます。彼らは自分の足で速度を出し、風を感じながら走ることで、運動に対する楽しさと興奮を体験します。
このような運動イメージの向上は、子供たちにとって運動への興味とモチベーションを高めることにつながります。
楽しみながら練習
ストライダータイプの自転車は、子供たちにとって楽しく練習できるツールです。彼らはペダルを使わずに足で地面をけって進み、自由に遊びながら自転車の操作を学ぶことができます。この遊びの要素が取り入れられた練習は、子供たちのモチベーションを高め、自信をつけるのに役立ちます。
スピード感の楽しみ
ストライダータイプの自転車に乗ることで、子供たちはスピード感を楽しむことができます。彼らは足で地面をけりながらスピードを出し、風を切る感覚を味わいます。このスピード感の楽しみは、子供たちの遊び心をくすぐり、自転車に乗ることへの興味を高める効果があります。
ストライダータイプの自転車は、子供たちのバランス感覚や運動機能の発達に大きく貢献します。さらに、楽しみながら練習ができることで、子供たちは自転車に乗ることへの興味を高め、自信をつけることができます。
自転車に直接移行できる!
ストライダーの最大の利点は、直接的に2輪の自転車に移行することです。以下に、補助輪付きと補助輪なしの自転車での体の使い方の違いを具体的な例を用いて説明します。
補助輪付きと補助輪なしの自転車での体の使い方の違い
バランスの取り方
補助輪付きの自転車では、バランスを保つために特に努力する必要がありません。例えば、バランスを崩した場合でも、補助輪が地面に触れているため、自転車は倒れずに立ち直ることができます。そのため、子供たちは自分の体を安定させるための具体的な動きや筋力を必要としません。
一方、ストライダーのような補助輪のない自転車では、バランスを保つために積極的な努力が求められます。例えば、バランスを崩した場合、子供たちは体を使って自転車を支えようとします。足や腕を使って体勢を整え、倒れないようにバランスを取り戻そうとします。このような体の使い方は、バランス感覚と筋力を発達させるうえで重要です。
転倒時の心理的な影響
補助輪付きの自転車では、転倒しても怪我をしづらく、比較的安全な状態で乗ることができます。そのため、子供たちは転倒への心理的な恐怖心が軽減され、自転車に乗ることに対してよりリラックスした状態で取り組むことができます。
一方、補助輪のない自転車では、転倒して怪我をする可能性があります。子供たちは自転車に乗る際に、転ぶことや怪我をすることへの不安を感じるかもしれません。このような状況では、自分の体を使ってバランスを保ちながら乗ることが求められるため、子供たちはより注意深く乗る必要があります。
補助輪の有無によって生じる体の使い方や心理的な影響は、子供たちが自転車に慣れる上で重要な要素です。ストライダーのような補助輪のない自転車を使うことで、子供たちは自身の体を使ってバランスを取る方法を学び、転倒時のリスクに対処するスキルを磨くことができます。
すこし誇張していうと、同じ球技でも、サッカーと野球で使う筋肉や動きが違いますね。
それとおなじように、自転車の補助輪の「ある」「なし」で体の使い方は違ってきます。
自転車の操作に必要な運動を学ぶ手助けとなる
このストライダーはいきなり2輪で乗る練習をするわけですから、自転車に必要な体の使い方、バランス感覚などが同じなわけです
ストライダーが自転車の操作に必要な運動を学ぶ手助けとなることを解説します
カーブを曲がる際の体の傾け方
自転車でカーブを曲がる際には、ハンドル操作だけでなく、体を傾けることが重要です。ストライダーを乗ることで、子供たちは自然と体を傾けながらカーブを曲がる動作を身につけます。
例えば、ストライダーでカーブを曲がる際、子供たちは体を傾けてバランスを保ちながらスムーズにカーブを通過します。この体の傾け方を学ぶことで、自転車に乗る際にも同様の動作を自然に行うことができます。
ハンドル操作と体の連携
自転車の操作では、ハンドル操作と体の連携が重要です。ストライダーを乗ることで、子供たちは体を使ってバランスを保ちながらハンドルを操作する方法を学びます。
例えば、ストライダーで直進している状態から急に方向転換する場合、子供たちは体を傾けながらハンドルを操作し、滑らかに転換することができます。このようなハンドル操作と体の連携を学ぶことで、自転車での操舵技術を身につけるのに役立ちます。
さらに脳科学の視点で分析すると、効果的なポイントが!!
ペダル付きのストライダーは移行がさらにスムーズ
ペダル付きの自転車に移行するときを考えてみましょう。
全く違う自転車を新たに用意するのではなく、自分が乗り慣れたストライダーにペダルがつくわけですから、乗りやすさも違ってきます。重さ、座り心地、ハンドルを持った感じなどが一緒ですから、運動イメージを思い出しやすいわけです。
合わせて読みたい、運動イメージについて
・運動のスキルを獲得するための運動イメージ 3つのひみつ
従って、同じ自転車をつかって練習することで、スムーズにペダル付きの自転車に移行することが可能となります。
ちなみにペダル操作が入ると、当然体の使い方が違ってきますから、これも練習が必要になります。上手に練習するには、タイミングよくペダルを交互にふむ、脚を使いながらバランスを取るといった動きをすこし分解して、それだけで練習すると良いかもしれません。
ただ、スピードが乗った時のバランス感覚は同じですから、それだけでも十分なメリットがあります。
デメリットとしては、値段が高いことです。しかし、ペダルを付けない状態から、ペダルを付けて乗れると考えると、長い期間にわたって使うことができますから、逆に考えれば、コスパは良いかもしれませんね。ちなみに、対象年齢は3歳半~7歳くらいとされています。
これからこどもに自転車の練習をさせたい、これから買い与えたいと思っている方がいたら、まずこのストライダーをおすすめします。
まとめ
昔ながらの自転車の練習も悪くありません。ですが、脳科学や運動の分析することで、より効果的に自転車に必要な運動スキルを学ぶことができます。なにより、子どもが自信を持ちながら楽しく練習できるところが一番です!
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