🍽日常生活の発達一覧(食事・排泄・身支度・生活習慣)
| 月齢 | 🍴 食事 | 🚽 排泄 | 👕 身支度 | 🏡 生活習慣 |
|---|---|---|---|---|
| 12か月 | 自分でスプーンを持って食べようとする | — | — | — |
| 15か月 | 一人で飲もうとする/食べさせて喜ぶ/お菓子をむいて食べる | — | — | — |
| 18か月 | スプーンで汁を飲む/「ごはん」で食卓へ行く/お菓子の袋の音に反応 | おしっこ後に知らせる/排泄物に興味を持つ | 自分の口元をふく | — |
| 21か月 | ストローで飲む/「おいしい」と言う/みかんの皮をむく/食器を区別する | — | スナップを外す/帽子をかぶる/靴を脱ぐ | こぼすとふく/片付けを手伝う/風呂で自分の体を洗う |
| 24か月 | — | 大便を知らせる | 靴をはく | — |
| 30か月 | 「ごちそうさま」と言う/うがいができる | おしっこの前に知らせる(昼間は失敗しない) | 服の脱ぎ着をしたがる | — |
| 36か月 | 箸を使う/こぼさず食べる | 夜のおむつ不要/夜中に知らせる/パンツを自分で取る | 紐をほどく | 歯磨きの習慣/頭を洗っても泣かない (女子)食卓で大人の助けなしに食べる |
| 42か月 | 食器を運ぶ | 一人でトイレに行く | — | (女子)入浴で体を洗う |
| 48か月 | — | — | 前ボタンを留める/顔を洗う・鼻をかむ | 暗くても泣かずに寝る/歯磨き・うがいをする (男子)入浴で体を洗う/(女子)上着を着る |
| 54か月 | (男子)大人の助けなしで食べる | 大便の後始末を自分で行う | — | 一人で寝る/(男子)注射でも泣かない/(女子)体をふく |
| 60か月 | — | — | (男子)上着を着る | (女子)注射でも泣かない/(男子)体をふく |
| 66か月 | — | — | (女子)服の脱着を自分で行う/手ぬぐいをしぼる | — |
| 72か月 | — | — | (男子)服の脱着を自分で行う | 寝る前にトイレと歯磨き/(女子)ほうきで掃除 |
| 78か月 | — | — | (男子)手ぬぐいをしぼる/(女子)ちょうちょ結び | 協力して掃除/(女子)服をたたむ |
| 84か月 | — | 寝る前に自分でトイレへ行く | (男子)ちょうちょ結び/服をたたむ | 歯磨き/掃除で協力/(男子)ほうきで掃除/自分で頭を洗う |
2か月(1歳):「自分で食べたい!」最初のスプーン体験

🔹発達の特徴
1歳ごろになると、**手と目の協調(視覚―運動協応)**がぐんと発達します。
脳の中では、運動を計画する前頭葉と、動きを調整する小脳が互いに連携を始め、
「目で見たものを手で正確に操作する」力が伸びていきます。
この時期の赤ちゃんは、「自分でやってみたい」という主体的な意欲も強まります。
スプーンを持ちたがるのは、単なる模倣ではなく、「自分でできた!」という成功体験を求める心の発達でもあります。
また、食事という行為は、感覚統合の大切なステップでもあります。
食べ物の色・におい・温度・舌ざわりを通して、五感が豊かに刺激され、脳全体の発達を支えます。
🍽生活の様子
この頃の子どもは、スプーンを逆さまに持ったり、すくってもこぼしてしまったりしながらも、
「自分の力で食べたい!」と繰り返し挑戦します。
・スプーンを持って食べ物をすくおうとする
・手づかみとスプーンの両方を使う
・こぼしても気にせず、何度もすくい直す
・自分の前にある食べ物を“自分のもの”として認識する
これらの姿は、自立への第一歩であり、
単なる「食事動作の練習」ではなく、脳・身体・心の成長の象徴です。
👩👦親のサポートポイント
- スプーンを自由に持たせる時間を作る
正しい持ち方を教え込むより、まずは「自分で持つ経験」を大切に。
こぼしても叱らず、「やってみたね!」と笑顔で声をかけましょう。 - すくいやすい食材を用意する
とろみのあるおかゆやマッシュポテトなど、スプーンにのりやすい食材を選ぶと成功体験につながります。 - 同じテーブルで食べる
家族の食べる姿を見て学ぶ模倣期です。大人の「すくって口に運ぶ」動作が、最良の教材になります。
💡ワンポイントアドバイス
1歳前後の「自分で食べたい」は、自立心の芽生え。
こぼして汚れるのは、成長の証です。
スプーンを持つ手を止めず、失敗も含めて「自分でやる楽しさ」を育てましょう。
「食べる」ことを通して、子どもは“できる自分”を発見しています。
「自分でやりたい!」があふれ出す15か月

水など、一人で飲むといってきかない/手伝うと怒る/人に食べさせて喜ぶ/キャラメルやお菓子の包装をむいて食べる
🔹発達の特徴
15か月ごろの子どもは、自我が芽生え始め、「自分でやりたい!」という強い意思を見せ始めます。手先の巧緻性も少しずつ発達し、両手でコップを持つ・指先を使って小さなものをつまむなどの動作がスムーズになってきます。また、「見立て」や「まねる」行動が増え、周囲の大人の動きを観察しながら自分でもやってみようとします。
🍽️生活の様子
この時期の子どもは、コップやスプーンを自分で使いたがり、失敗しても繰り返し挑戦します。うまくいかないと怒ったり泣いたりするのも、「自分でできる」という自信の表れです。
また、誰かに食べさせてあげる遊びを楽しむようになるのも特徴で、「人と関わる楽しさ」を学ぶ過程にあります。お菓子の包装をむけるようになるのは、手先の発達が進んできた証拠です。
🤱親のサポートポイント
- 「自分でやりたい」気持ちを尊重する
少し汚れても構わない環境を整え、「やってみようか」と声をかけましょう。こぼれても叱らず、「頑張ってるね」と気持ちを受け止めることが大切です。 - 成功体験を積ませる
軽いプラスチックのコップや持ち手の短いスプーンなど、手に合った道具を用意し、「できた!」という感覚を育てます。 - 人との関わりを楽しめるように
「ママにあげるの?ありがとう!」など、やりとりを喜んで受け取ることで、社会的なやりとりの芽を育てます。
💡ワンポイントアドバイス
この時期は「イヤ!」の始まりでもあります。手を出すと怒るのは、反抗ではなく成長の証。手伝うときは、「こぼれそうだから、ちょっと一緒にやってみようか」と共感+提案の声かけを。
また、包装をむく行動は、手指の発達だけでなく、「結果がわかる遊び(中身が出てくる)」としても魅力的。安全な素材を使った「開ける・出す」遊びを取り入れるのもおすすめです。
「ごはん」と聞けば席につく、18か月の小さな自立

食べ物以外は口にいれなくなる/スプーンでじょうずに汁などを飲む/「ごはん」というと食卓につく/お菓子の袋や缶の音で反応する/自分の口元をふく/排泄物に興味をもつ/“おしっこ”のあとに「チーチー」と知らせる
🔹発達の特徴
18か月ごろは、模倣行動がぐんと発達し、「大人と同じことをしたい」という気持ちが強くなります。感覚的な探索(なんでも口に入れる)から、視覚や聴覚による認知的な理解へと移行し、食べ物とそれ以外の区別がつくようになります。
また、スプーン操作やコップ飲みなど、手と口の協調動作も安定してきます。排泄面では、体の感覚と行動が少しずつつながり始め、「出た」「ぬれた」という感覚に気づき、言葉で伝えようとする段階に入ります。
🍽️生活の様子
このころの子どもは、食事の時間を「日課」として理解し始めます。「ごはん」と声をかけると食卓に向かう姿は、生活リズムの形成が進んでいる証拠です。
また、音への反応も敏感で、袋を開ける音などから「お菓子がもらえる!」と予測できるようになります。自分の口や手をふくなどの身の回り動作にも興味を示し、「自分のことは自分で」という意識が芽生え始めます。
排泄についても、自分の体から出たものへの関心が高まり、トイレトレーニングの前段階が整ってきます。
🤱親のサポートポイント
- 「自分でやる」を応援する
スプーンやおしぼりを自分で使う行動を尊重し、「やってみようね」「できたね」と肯定的な声かけをしましょう。 - 生活の見通しをつける
「ごはんだよ」「おしまいだね」など、場面を言葉で伝えることで、生活リズムと言葉の理解を結びつけます。 - 排泄のサインを見逃さない
「チーチー」と伝えてきたら、「教えてくれたの?ありがとう!」と応答することで、身体感覚と言葉の対応を強化します。 - 安心して挑戦できる環境を
食事やトイレなどは失敗を恐れずに練習できるよう、余裕のある時間設定と、汚れても大丈夫な環境づくりを意識します。
💡ワンポイントアドバイス
この時期は「模倣」を通して成長する時期。大人が楽しそうにお手本を見せることが、子どもの挑戦意欲を高めます。
また、排泄に関する興味はトイレトレーニングへの自然な準備段階。無理に始めるのではなく、「出たら知らせる」習慣をほめながら、徐々に次のステップにつなげていきましょう。
「自分の世界」と「みんなの世界」をつなぐ21か月

🔹発達の特徴
21か月ごろの子どもは、手指の動きがいっそう器用になり、「むく・外す・かぶる・脱ぐ」などの動作がスムーズにできるようになります。
また、言葉と感情が結びつきはじめ、「オイシイ」「イヤ」「アッタカイ」など、感じたことを言葉で表現できるようになる時期です。身の回りの人や物を意識し始め、「家族の茶碗」や「自分の靴」といった所有の概念も芽生えてきます。
🍽️生活の様子
この時期の子どもは、食事の時間を「みんなで過ごす楽しい時間」として理解し始めます。
「ごはんだよ」と言われれば自分の席に座り、家族の食器を区別して並べるなど、家庭内での役割を感じ取っています。
また、ストローで上手に飲めるようになり、みかんの皮をむいて食べるなど、細かい指先のコントロールが発達。
こぼしたときに自分でふこうとする姿勢からは、「自分のことを自分で始末する」意識の芽生えが見られます。
さらに、父親などを「おふろいこ!」と誘う姿もあり、他者との関わりを楽しむ社会性も発達しています。
🤱親のサポートポイント
- 「できたね!」を丁寧に伝える
皮をむく、スナップを外す、帽子をかぶるなど、一つひとつの成功を具体的にほめることで、達成感と自己効力感を高めます。 - “まねっこ”を通して習慣づけを
「ママもふくね」「パパのもならべてくれる?」など、親の行動を見せながら一緒に行動すると、生活習慣が自然に身につきます。 - 「自分のもの」を意識できるように
お気に入りのコップや靴など、子ども専用の物を持たせると、所有と責任の感覚が育ちます。
💡ワンポイントアドバイス
21か月は、自立の芽と社会性の芽が同時に伸びる時期です。
「自分のもの」と「みんなのもの」の違いを理解し始めるこのころは、共有する場面でトラブルも起こりやすくなります。
無理に「貸してあげて」と言うよりも、まず「○○ちゃんのが大事なんだね」と気持ちを受け止めてから、「終わったら貸そうね」と提案を。
自立心と共感力のバランスを育てる大切なステップです。
少しずつ“自分でできる”が形になる24か月

🔹発達の特徴
24か月(2歳)になると、身体のコントロールや言葉の理解がさらに進みます。
排泄感覚の発達が顕著で、「出る」「出た」を意識的に感じ取り、排泄の予告や報告ができるようになる時期です。
また、足の力やバランス感覚が育ち、座って靴をはく・向きを直して履きなおすといった巧緻動作の精度も高まっていきます。
このころの「やってみたい」「できた!」という意欲は、自立への大切な第一歩です。
🍽️生活の様子
「うんち出る!」と知らせるなど、トイレに対する意識が強まります。
うまくいかない日もありますが、排泄の流れを理解する段階に入ったサインです。
また、靴を自分で履こうとする姿も見られます。左右を間違えたり、かかとがつぶれたりしても、真剣な表情で試行錯誤する姿には「自立の芽」があふれています。
行動範囲が広がり、外に出ることへの興味や期待も大きくなるため、「靴を履く=外に行ける」という動機づけも働いています。
🤱親のサポートポイント
- 成功よりも“やってみる姿勢”を大切に
手伝うよりも「どうやって履こうか?」と見守る時間を持ちましょう。うまく履けたら「じょうずにできたね!」と達成感を共有します。 - トイレへの関心を自然に促す
「おしっこしたね」「うんち出たね」と言葉で確認していくことで、排泄と体感覚を結びつける助けになります。無理に誘うよりも、本人のペースを尊重して。 - できたことを“見える化”
靴を履いたあとに鏡で見たり、「お兄さんみたいだね」と声をかけたりして、成功体験を印象づけましょう。
💡ワンポイントアドバイス
トイレトレーニングが本格的に始まる時期ですが、**焦らず「気づきを育てる段階」**と考えましょう。
「出た」と伝えられることは、すでに大きな成長です。
また、靴を履く・脱ぐといった日常動作の練習には、やわらかくて履きやすい靴や、マジックテープ式のタイプがおすすめ。
「自分でできる!」を実感できるよう、環境を整えることが自立のサポートになります。
「自分でやる!」がぐんと増える30か月

🔹発達の特徴
30か月(2歳半)ごろになると、言語理解と自己表現がさらに発達し、言葉でのやり取りや礼儀表現ができるようになります。
また、身体の動きも安定し、衣類の脱着や口まわりのコントロールなど、日常生活に必要な巧緻動作が一人でできるようになる段階です。
排泄面では、自分の体の感覚をよく理解し、**「おしっこが出る前に知らせる」**ことが可能になります。これはトイレトレーニングの確実な進歩を示します。
🍽️生活の様子
- 食事が終わると自発的に「ごちそうさま」と言える
- 昼間はほとんどおもらしせず、“おしっこ”の前に教えることができる
- 飲み込まずにブクブクうがいができる
- 洋服の脱ぎ着を自分でやろうとする
このころの子どもは、自分でできることが増えるため、失敗しても挑戦しようとする姿が見られます。言葉と行動が結びつき、生活リズムや礼儀、体の感覚を理解する力が育っている時期です。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
衣服の脱着やブクブクうがいは、まずやらせて成功体験を重ねることが大切です。 - 言葉で行動を確認する
「おしっこ行く?」と声かけすることで、子どもが自分で判断する力をサポートできます。 - 楽しみながら練習させる
「ごちそうさまカード」を作ったり、「うがい上手だね!」と褒めることで、習慣化しやすくなります。
💡ワンポイントアドバイス
30か月は「やってみたい」「できる!」の気持ちがとても強い時期です。
失敗しても手を出さずに見守ることが、自立心と自己効力感を育てる最大のサポートになります。
また、生活習慣をゲーム感覚で取り入れると、楽しみながら自然に身につきます。
「自立がぐっと進む3歳」—食事も排泄も自分で!

🔹発達の特徴
36か月(3歳)ごろになると、手指の巧緻性や運動協応がさらに向上し、箸の使用や靴紐・着衣の操作など細かい動作もできるようになります。
排泄面では、昼夜の膀胱コントロールが安定し、夜間もほとんどおもらしをせずに自分でパンツを脱いで用を足すことができるようになります。
また、生活リズムの理解や自己管理の能力も育ち、自分の体や生活に関わる意思決定ができる段階です。
🍽️生活の様子
- 食事ではほとんどこぼさず、自分で箸を使える
- 夜のおむつが不要になり、夜中にトイレに行きたくなると母を呼ぶ
- 遊びに夢中でもおもらしはしない
- 自分でパンツを脱いで排泄する
- 歯磨きを習慣として行う(まだ不完全でもOK)
- 着物や紐の結び目をほどいて着替える
- 頭を洗う際も泣かず、落ち着いて対応できる
- 女の子は、食卓でほとんど大人の手を借りずに食べられる
この時期の子どもは、食事・排泄・身支度のほとんどを自分でできるようになり、生活全体の自立が進むことが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
食事や排泄、着替えなどは見守りつつ、手を出さずに自分でやらせることが重要です。 - 習慣づけを助ける
歯磨きや着替えは、毎日同じ手順で声かけをすることで、無理なく定着させられます。 - 安心感を持たせる
夜中にトイレに行く場合も、優しく対応して「自分でできる」という自信を育てます。 - 成功体験を褒める
「上手に箸を使えたね」「自分でパンツを脱げたね」と具体的にほめることで、自己効力感が高まります。
💡ワンポイントアドバイス
36か月は、生活全般の自立が一気に進む時期です。
失敗やこぼれを過度に気にせず、「自分でやる」体験を尊重することが大切。
また、食事・排泄・身支度のすべてが習慣化する時期でもあるので、毎日のルーティンを整えることが自立心と生活力の土台になります。
「お手伝いも自分で!3歳半の小さな自立」

🔹発達の特徴
42か月(3歳半)になると、手指の巧緻性や運動能力がさらに発達し、日常の生活動作の多くを自分で行えるようになる時期です。
同時に、社会性や協調性も育ち、家族の一員として「お手伝いをしたい」という気持ちが芽生えます。
また、排泄や入浴などの自分の体に関わる動作も安定してきて、自己管理能力が向上する段階です。
🍽️生活の様子
- 食後や片付けのとき、頼まれると食器を台所に運ぶ
- 自分でトイレに行き、小便を済ませることができる(大人の手はほとんど不要)
- 女の子は、入浴のときにある程度自分で体を洗うことができる
この時期は、「自分でできる」ことが増えると同時に、家族との協力や役割意識も育つのが特徴です。
小さな成功体験が、子どもの自信や自主性を後押しします。
🤱親のサポートポイント
- 見守りつつ、成功体験を増やす
食器運びやトイレ、入浴の動作など、できるだけ自分でやらせることが大切です。 - 声かけで安心感を与える
「上手に運べたね」「一人で行けたね」と具体的にほめることで、自己効力感が高まります。 - 役割意識を促す
「これを運んでくれる?」など、子どもに簡単な頼みごとをして家族の役割を意識させましょう。
💡ワンポイントアドバイス
3歳半は、自立心と協調性が同時に育つ時期です。
手伝いをする際は無理に教え込まず、「やってみよう」という気持ちを尊重しましょう。
小さな役割を与え、できたらほめることで、家庭内での自立心と社会性が自然に育ちます。
「生活習慣が自分の力で!4歳の小さな自立」

🔹発達の特徴
48か月(4歳)ごろになると、手指の巧緻性や身体の操作能力がさらに向上し、日常生活の基本動作を自分でほぼ行えるようになります。
また、生活リズムや自己管理能力も安定し、寝る時間や身支度を自分でできる自立心が芽生える時期です。
男女差として、男子は入浴の一部、女子は上衣の着脱など、少しずつ性別による生活動作の習熟に違いが出ることがあります。
🍽️生活の様子
- 歯を磨き、口をすすぐ習慣が身についている
- 寝るときに部屋が暗くても泣かずに眠れる
- 男子は入浴の際、ある程度自分で体を洗える
- 前のボタンを一人で留められる
- 鼻をかむことができる
- 顔を洗ってふくことができる
- 女子は上衣を一人で着られる
この時期は、日常生活の基本動作を自分で行うことができる範囲が広がり、生活リズムが安定するのが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 自立を見守る
ボタンや顔を洗う動作などは、手を出さずに自分で挑戦させることが大切です。 - 成功体験を褒める
「上手に着られたね」「ちゃんと歯を磨けたね」と具体的にほめることで自信が育ちます。 - 生活リズムを整える
寝る前の準備や入浴の習慣を毎日同じ流れで行うと、安心感と自己管理力がさらに育ちます。 - 安全と快適さを確認
入浴やボタンの練習などは、転倒や怪我に注意しながら、自由に挑戦できる環境を整えましょう。
💡ワンポイントアドバイス
4歳ごろは、生活習慣のほとんどを自分でできるようになる時期です。
失敗しても手を出さず、挑戦を見守ることが自立心を育てる鍵。
日常の動作を「やってみよう」と声かけしながら習慣化させると、生活リズムや自己管理能力が自然に身につきます。
「自分でできることが増える4歳半」

🔹発達の特徴
54か月(4歳半)ごろになると、身体の自己管理能力や生活習慣の自立がさらに進みます。
男子は食事や排泄の自立が顕著で、大人の手を借りずに行動できるようになります。
また、痛みに対する耐性や自己コントロール力も育ち、注射や小さな不快感にも冷静に対応できるようになります。
女子は入浴後の体をタオルで拭くなど、日常生活の細かい動作の習熟が見られます。
🍽️生活の様子
- 男子は食卓でほとんど大人の世話なしで食事ができる
- 一人で寝室に行き、寝る準備ができる
- 注射など痛みを伴う体験でも、泣かずに対応できる
- 自分で大便の始末を行い、大人の手をほとんど借りない
- 女子は入浴後に体をタオルでふくことができる
この時期は、食事・排泄・就寝など生活の主要な場面で自立が進み、自己管理能力が高まるのが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
手を出さずに見守ることで、子どもの自信と自己効力感を育てます。 - 安全と確認
大便の後始末や入浴後の動作は、清潔と安全を確認しつつ、子どもに任せましょう。 - 小さな成功を褒める
「自分でできたね」「一人で寝られたね」と具体的にほめることで、やる気がさらに高まります。 - 痛みに対する体験も学びに
注射など痛みを伴う経験でも、落ち着いて対処できることを認め、「がんばったね」と声をかけることが大切です。
💡ワンポイントアドバイス
4歳半は、生活の多くを自分でできる力が定着する時期です。
子どもの行動に口を出さず、見守りとほめる姿勢を続けることで、自己管理力や自立心がさらに育ちます。
痛みに耐える経験や一人での就寝なども、自己信頼の形成につながる大切なステップです。
「5歳、生活の細かい動作も自分で」

🔹発達の特徴
60か月(5歳)になると、手指の巧緻性や身体操作能力がさらに向上し、衣服の着脱や入浴後の拭き取りなど、細かい生活動作を自分で行えるようになります。
また、痛みに対する耐性や自己コントロール力も発達し、注射などの刺激に対しても泣かずに対応できることが多くなります。
🍽️生活の様子
- 女子は注射されても痛みに耐えて泣かない
- 男子は上衣を一人で着られる
- 男子は入浴後に体をタオルで拭くことができる
この時期は、自立した生活動作が男女それぞれに身につき、日常生活の細かい場面でも親の手助けがほとんど不要になるのが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
上衣の着脱や拭き取りは、手を出さずに見守りながら成功体験を積ませます。 - 安全と確認を意識する
入浴後の拭き取りや衣服の着脱は、安全と清潔の確認をしながら、子どもに任せましょう。 - 感情や行動をほめる
注射に泣かず対応できたことや、自分で着替えられたことを具体的に褒め、自己効力感を高めます。
💡ワンポイントアドバイス
5歳は、日常生活の細かい動作まで自分でできる力が安定してくる時期です。
子どもが挑戦したときは、失敗を恐れず見守り、できたときにはしっかりほめることが、自立心と自己信頼の形成につながります。
「自分でできることが増える5歳半」

🔹発達の特徴
66か月(5歳半)ごろになると、手指の巧緻性と全身の動作の連携がさらに向上します。
洋服の脱着や雑巾・手ぬぐいのしぼりなど、生活に必要な細かい作業を自分で行えるようになり、自立した生活動作が安定してきます。
🍽️生活の様子
- 女子は自分で洋服の脱着をほとんど大人の手を借りずに行える
- 手ぬぐいや雑巾を自分でしぼることができる
この時期は、自分でできることの範囲が広がり、家事の簡単な手伝いも自然にできるようになるのが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 見守りながらやらせる
洋服の着脱や雑巾のしぼりは、手を出さずに見守り、成功体験を積ませることが大切です。 - 褒めて自信を育てる
「自分でできたね」と具体的にほめることで、達成感と自己効力感を高めます。 - 手順を教えるときは言葉で
「こうやってしぼると水が出るよ」など、短い言葉で手順を伝えると理解しやすくなります。
💡ワンポイントアドバイス
5歳半は、自分で身の回りのことをほとんどできるようになる時期です。
失敗してもすぐ手を出さずに見守ることで、自立心と生活力がさらに育ちます。
また、簡単な家事を一緒に取り入れると、楽しみながら生活習慣を身につけられます。
「生活の自立が完成に近づく6歳前半」

🔹発達の特徴
72〜78か月(6歳前後)になると、手指の巧緻性と計画性がさらに発達し、衣服の脱着や掃除、物の整理など、生活全般の自立がほぼ完成します。
男女差はありますが、男子は洋服の脱着や雑巾をしぼる力が高まり、女子は掃除やちょうちょ結び、衣類の整理などの細かい動作に秀でる傾向があります。
この時期は、生活動作の精密さと自分で考えて行動する力が育つ重要なステップです。
🍽️生活の様子
- 男子は自分で洋服の脱着をほとんど大人の手を借りずに行える
- 女子はほうきを使って掃除をする
- 男子は手ぬぐいや雑巾をしぼることができる
- 女子はひもをちょうちょ結びに結べる
- 洋服を脱いだ後、気が向くときちんとたたむことができる
生活全般で自分で考え、行動できる範囲が広がり、家事や整理整頓にも積極的に参加できるのが特徴です。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
洋服の脱着や掃除などは、手を出さずに見守ることが大切です。 - 成功体験を褒める
「上手に結べたね」「掃除ができたね」と具体的にほめることで、自信とやる気が育ちます。 - 家庭内での役割を意識させる
掃除や整理整頓など、日常生活での役割を少しずつ任せると、責任感も育ちます。
💡ワンポイントアドバイス
6歳前後は、生活の自立がほぼ完成する時期です。
失敗を恐れず挑戦させ、できたときには具体的にほめることが、自己効力感と自主性をさらに高めます。
家事や整理整頓など、日常生活に少しずつ役割を持たせると、生活力と協調性が自然に育ちます。
「7歳、自立と協力が両立する生活」

🔹発達の特徴
84か月(7歳)ごろになると、自己管理能力と協調性がさらに成熟します。
トイレや歯磨きなどの基本的な生活習慣は自発的に行い、掃除や整理など家族との協力も自然にできるようになります。
手指の巧緻性も高まり、ひも結びや衣服の整理など、細かい作業も正確に行える時期です。
🍽️生活の様子
- 布団やベッドに入る前に、自分からトイレに行き、歯を磨く
- 男子はほうきで掃除をする
- 男子はひもをちょうちょ結びに結べる
- 一人がちりとりを持ち、ひとりがほうきを持って協力して掃除をする
- 男子は気が向くと洋服を脱いだ後、きちんとたたむ
- ほとんど自分で頭を洗うことができる
この時期は、自立と協力が同時に育つのが特徴で、家庭内での生活のリズムや役割意識が安定してきます。
🤱親のサポートポイント
- 自立心を尊重する
掃除や衣服の整理、頭洗いなど、できることは見守りながら任せる - 協力や役割意識を促す
ちりとりとほうきで協力して掃除するような活動を通して、家庭内の協調性や社会性を育てる - 成功体験を具体的に褒める
「自分から歯を磨いたね」「上手に掃除できたね」と褒めることで、自己効力感を強化
💡ワンポイントアドバイス
7歳は、自立と協力のバランスが身につく時期です。
日常生活での役割を少しずつ増やし、できたときには具体的にほめることで、生活力と社会性が自然に育ちます。
また、掃除や整理などの協力作業は、家庭内のルールや役割理解を学ぶ良いチャンスです。
まとめ
子どもたちは、月齢を重ねるごとに「できること」が少しずつ増え、身のまわりのことを自分の力でこなしていくようになります。最初は手伝いが必要だった食事や着替え、トイレ、歯みがきなども、毎日の積み重ねのなかで自信と習慣に変わっていきます。
大切なのは、完璧にこなすことよりも、「やってみたい」「自分でできた」という気持ちを大切にすることです。うまくいかないときには、少し手を貸したり、できたときにしっかり褒めたりすることで、子どもの心はぐんと育ちます。
生活の自立は、単なる“身支度の練習”ではなく、自己肯定感や社会性を育てる大切なプロセス。子ども一人ひとりのペースを大切にしながら、「自分でできた!」の瞬間を一緒に喜んでいきましょう。


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