こどものリハビリに関わるあなたはこうおもったことありませんか?
「リハビリの人って、どんなところをみているんだろう」
「どんなところに着目して、なにを考えているんだろう?」
じつは「つきそいのおかあさん」にも言っていないこともたくさんあるんです。
発達障害の子どもを対象とした小児のリハビリを行う私自身の目線と頭の中身を
コッソリおしえちゃいます。
そして、リハビリを受けたことがないあなたも、こんな風に発達障害のリハビリはすすんでいくんだなとおもってもらえれば幸いです。
お母さんと一緒。「待合い室」のすがた
観察のスタートは「あいさつから」とリハビリ業界では言われます。
でも新しいタイミングを提唱します。
観察は「待ち時間」から。
リハビリのはじまる前「待ち時間をどう待っているのか」をこっそりみるのです。
セラピストがいないところで。
病院という場所で。
お母さんと一緒に。
子どもがどのような行動をしているのかじっくり観察します。
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見るポイントは?
・椅子に座っている? あるきまわっている? それとも、走り回っている?
・静かにしている? 大きな声を出している?
・お母さんをみている?
・表情は明るい? くらい? 怒っている? 泣いている?
![ゆー](http://therapistyu.com/wp-content/uploads/2021/10/self-150x150.png)
ヒミツのポイントはコレだ!
それは「お母さんのすがた」を観察する!
・子供に寄り添っている? 子供に声かけをしている? あまり子供を見ていない?
携帯のゲームで遊んでる?
・表情はあかるいかな? 疲れていないかな? 服装の乱れはないかな?
・子供の行動に対してどんなふうに声かけをしている? やさしめ?きびしめ?
お母さんに面と向かって
「あなたを見ていますよ」なんて言えないです…。
でも、お母さんチェックはとっても大事なことなんです。
なぜかって?
お母さんの態度や声掛けは子どもの行動に直結するからです。また、服装のチェックは「お母さんのストレス具合」を知るひとつの手がかりとなります。
けっしてファッションチェックではないことを、ここで念押ししておきます!
こう考えると、あんがい子どもよりお母さんを見ているほうが多いかもしれません。
「こんにちは」の返答は○○??
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こんにちわ!!
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・・・
セラピストが子供とお母さんに話しかけます。さてここで子どもはどんな反応をしめすのでしょうか?
![ゆー](http://therapistyu.com/wp-content/uploads/2021/10/self.png)
観察のポイントはこれだ!
・あいさつをしたら、返してくれるか?
・会釈? ジェスチャー? 言葉で?
・自発的に? お母さんに促されて?
・表情は明るい? くらい?
・セラピストが来たことに気が付けるかどうか? そのときの子どもの反応は?
子どもたちはいろんな反応を見せてくれます。たとえば…
・セラピストを見つけると、自分から席を立ってあいさつする
・自分から笑顔で近づいてくる
・私の手を握って、部屋に行こうとする
・お母さんの顔をみて、あいさつを返す
・まったく動かずにソファーに寝転がっている
・声掛けしても、私が来たことに気がつかない
もちろん、どれが良いとか悪いとかいうことは、まったくありません。
セラピストという「刺激」をどう受け取るのかをみるのです。
そしてほかにも、こんなことを知ることができます。
![ゆー](http://therapistyu.com/wp-content/uploads/2021/10/self.png)
ヒミツのポイントはこれだ!
・他者を認識できているかを知る
・「見通しをつける力」があるかどうかを知る
セラピストが来た=リハビリが始まる。つまり、これから起こることを予測できるのか?
・記憶力を知る
私と顔見知りならば、顔を覚えているかな?
回数を重ねることに、子どもの反応が変化してきます。「成長」を感じる瞬間です。
では、遊ぶ部屋に移動しましょう
小児リハビリをする部屋に移動する道中もまた、観察のポイントが隠されています。
・自発的に移動するか? 促しが必要か? まったく動かない?
・歩いて移動する? 走ってしまう?
・セラピストあるいはお母さんの歩調にあわせて、歩くことができる?
・途中で止まったりしないか?ポスター、壁画、TV、飾りなどに気を取られていないか?
・目的地がわかっているかどうか(2回目以降)
この観察をするうえで重要なことが2つあります。
ひとつは「歩調を合わせる」です。
歩調を合わせるということは、
「他者への意識」 「衝動性」 「注意力」 が大きくかかわってきます。
つまり、この3つを観察できるということです。
途中で止まってしまうときは、お子さんがどんな刺激に反応して止まるのかを観察します。ポスターや飾りなどの目からの情報なのか、スピーカーからながれる音に反応したのかなどです。これも感覚の偏りや特性を知るためのひとつの情報になります。
また、衝動的に走り出してしまう子どもに「病院のなかは歩こう」と声掛けをすることで、どんな反応をしめすのかを見る事もできます。
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歩調を合わせるということは、カンタンなようで難しいのです。
2つ目は「手を繋げるかどうか」
歩調を合わせるために、手をつないで移動することがあります。これによって他者を意識させるわけですが、ほかにも理由があります。
「子どもの命を守る手段になる」
病院内は比較的安全が保たれていますが、これがショッピングモールだったらどうでしょう。迷子です。駐車場だったらどうでしょう、道路だったらどうでしょう。危ないですよね。
そういった場所では、手をつないで移動するということが必要となる場合がありますから、それが出来るかどうかを試したり観察しています。
![ゆー](http://therapistyu.com/wp-content/uploads/2021/10/self-150x150.png)
ヒミツのポイントはこれだ!
「病院は走っちゃダメ!」というお母さんを観察
つい走ってしまう子ども。そんなときお母さんはどんな声掛けをしているのかな?
これを観察します。
「はしっちゃダメ!」
ときには、手をぐいっと引っ張る姿も…。
これ良いとか悪いとかではないんです。お母さんがどのように子どもと接しているのか「ありのまま」を観察したいのです。
「お母さんはどんな顔?」「こどもはどんな顔?」
部屋に移動中、なんとなくお子さんの表情が暗く、お母さんの表情は険しい感じがする。
今日の調子をききがてら「なにかありましたか?」さりげなく聞きます。
すると、お母さんが言いにくそうに
![お母さん](https://therapistyu.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/woman.png)
「車のなかで叱ったんです…。」
なるほど!そうかっ!と 納得の表情というわけですね。
理由がわかったので、子どもとお母さん両方へのフォローが必要になってきます。
心に寄り添えるような声かけを二人にしていきます。
このように待合時間から移動までの間でお母さんとおはなしをすることは情報を集め、子どもやお母さん双方の状態を把握するのに一役買います。
とくに表情がイマイチのお母さんはなぜそのような表情をしているか聴取したいですね。
まとめ
細かいようですが、観察のポイントやそこからどのような情報を私が得ているのかをあげてみました。
セラピストは見ていないようで、じつはしっかりと見ていますから、こんなこと「こども」や「おかあさん」にいったら、きっと余所行きの顔になってしまうでしょう。
だから、ヒミツにしておきたいんです。
今回は待ち時間から部屋の移動まででした。続きはこちらから↓
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